全てあの日の所為です。
No.33× | ||
1138 | 言い伝えの継承なんて、 夙うの昔に途切れて。 忘れ去られ淡と沈む。 久方の光の中。 閉ざされた記憶にうなされ、 黒く冷たい風を訊いた。 彼に課し突き動かすは、 玉の緒の短き詩。 あの切なささえ 亡くしてしまう。 あの手の尊さを想う。 全てあの日の所為です。 |
私達はいつも珠玉の名の下に | ||
4839 | 私達はいつも珠玉の名の下に。 かつての痕跡が、 次々と空になっていく。 其れも此れも全て、 曖昧な形で。 失踪、模倣、 目的を見失う羅針盤の針。 行き着く先には何があるのだろう? はみ出した不成者の私達。 流れ、流れ、流されて、 変わりゆくこの場所に揉まれ。 走って転んだ道の話はもう しばらく聞いていない 多分何時か忘れてしまうだろう デンチが腐ったゲーム機の話は 気づけば数年前 私達はいつも珠玉の名の下に 荒んだ心は言動を、 醜く歪ませ、 存在自体を地に落としてしまう。 軋轢、悲哀、 隔たりは埋まる事無く 時は過ぎる。 行き着いた先には何も無いだろう。 溶け出した自尊心はナンセンス。 朽ちて、朽ちて、朽ちるべきで、 無意味な代物で。 走って転んだ道の話はもう しばらく聞いていない 多分何時か忘れてしまうだろう デンチが腐ったゲーム機の話は 気づけば数年前 私達はいつも珠玉の名の下に 私達はいつも珠玉の名の下に。 |
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1615 | あの日、聞いた子供だましの歌が、 聞こえて、怖くて、疼いて。 烏が泣く声も聞こえず、 踵を返して駆け出したが、 それが却って仇となり、 躓いてしまうのです。 昏い夜道をあるいていたら、 誰もいないはずなのに、 仄かに碧い火の玉が、 近づいてきて故に微睡む、 直走る音はひゅうどろろ、 いるのは誰ですか? 推敲に推敲を重ね、 作り出したモノ。 蛇足に蛇足を重ねる事も、 後悔とは呼ばないで。 壊れた部屋を直そうと、 火種を灯し嘯いた。 それはまるで禁じられた、 書物を鏡で映したよう。 右手に見える陰影が、 罪を物語らせる。 モノクロに染まる僥倖が、 惨憺たる弧を描く。 毅然とした窩の齟齬が、 離別して宙に浮かび上がる。 息を忘れて塞ぎ込む、 忌まわしき時の記憶。 推敲に推敲を重ね、 作り出したモノ。 蛇足を重ねる事も、 全てわたしの言の葉です。 推敲に推敲を重ね、 作り出したモノ。 蛇足に蛇足を重ねる事も、 全てあの日の所為です。 沢山の鈍い目に、 見られていたのか。 |
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938 | 連なった言葉は湧いてこず、 苦し紛れに吐き出して、 えらく曖昧な文字列が、 憎くてたまらないのです。 つまらない詩と音律が、 辛く私に当たるので、 プリズムを通して見る様な、 色彩は存しないのです。 泥みつつ、 硝子を覗き、 欄外に走り書いて。 それは水平線の様に、 果てしなく続き、 思い做せば做す程に、 意味を持ちはじめるのです。 誰にも指図を受けずに、 指先を動かして、 思考を巡らせる程、 それが形を成すのです。 奇縁を咎める処はなく、 歪な篇を溢すので、 挺した未知なる先人が、 類に見ぬ奇作と言う。 塞いだ身代わりの行方を、 了解もせず名を正し、 遅くに基盤を固めはじめ、 終いには影を隠す。 泥みつつ、 ガラスを覗き、 欄外を走り書いて。 それは水平線の様に、 果てしなく続き、 思い做せば做す程に、 意味を持ちはじめるのです。 誰にも指図を受けずに、 指先を動かして、 思考を巡らせる程、 それが形を成すのです。 狂酔を喰んで、 深い穴へ落ちました。 全てあの日の所為です。 それは水平線の様に、 果てしなく続き、 思い做せば做す程に、 意味を持ちはじめるのです。 誰にも指図を受けずに、 指先を動かして、 思考を巡らせる程、 それが形を成すのです。 柔らかい脳を、 謎めいた腹案で、 絆されているのか。 |
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1637 | 両足を失った人形は、 譫言のように言葉を吐く。 一聞、無意味なその言葉に、 どんな意図があるのでしょう? 辛うじて残った双の腕で、 歪なモノを捏ね上げる。 一見、無意味なその塑像に、 どんな意味があるのでしょう? 歪められた三つの円は、 不要になり、 時を待たず。 誰も彼にも謗られて、 混沌となる。 不快な音の痕跡も、 爪を立てる音も、 その片方を感じる事さえ、 出来なくなる。 出来ずにいる。 見たいモノも見れず、 信じたいモノも信じれず、 祈る声は天へ届かずに、 静寂へ響く。 全てあの日の所為です。 抉られてしまった双の耳で、 此処にいないあなたの声を聴く、 幾分か楽にはなるものの、 また独りよがりを知る。 抉られてしまった双の耳で、 虚な言葉に耳を澄ます、 無意味な言葉なんて此の世に、 存在しないのです。 表となり裏となり、 虚偽に縋り、 獄に堕ちる。 憤る感情に支配され、 気がつけばもう、 ???? ただ訝しみ行方も知れず、 散り散りになるその因果は、 厄災に伴い逃げ出した、 非道なあなたにあるのか? 不快な音の奥の方、 見ず知らずの誰かが言う、 徒労の末に手にした誓いも、 偶像に過ぎないのだと。 見たいモノも見れず、 信じたいモノも信じれず、 沢山の腕が伸びて、 逃れられぬのか。 |
怎夢 | ||
1441 | 覚めた夢に恋焦がれている、 誰かの声が木霊している、 誰もそこにいないのであれば、 きっと、まだ夢の中にいるでしょう。 覚めた夢は戻る事はなく、 たった一夜きりの物語、 忘れていた、現に消えていた、 手のひらから零れてしまった。 気づかぬ間に。 月はただ、辺りを照らすだけでした。 その光を浴び歌う君、 夜が更けてきました。 只。 宵の明星に呼ばれた様に、 その姿を現す。 覚めた夢を追いかけている、 誰もいないこの窮屈な地で。 誰もここにいないと言うなら、 引き返して過去を辿るべき。 またあなたに逢えるようにと、 道なき道を踏み歩いていく。 忘れていた、現に消えていた、 取り返してふと思い出した。 あの日の記憶。 月はただ、辺りを照らすだけでした。 その光を浴び踊る君、 黎明を感じました。 只。 明けの明星に誘われた様に、 その姿を取り残す。 明けの明星に誘われて、 夢の中を歩く。 黎明の光を頼りに、 目を覚ます。 |
ゲール | ||
737 | 地平線上の心髄は、 痕残し、 尊き生命の息吹は、 減滅していく。 なんの意味があるのでしょう、 争いには? この寒さには? 荒れ果てた土の表面には、 何時かは花が咲くのでしょうか。 優美な鳥が青空を、 羽ばたいてく、 尊き生命の囀りが、 辺りに満ちている。 哀れだとは思いませんか、 争いとか、 あの寒さとか、 居なくなった万物達みな、 花咲く大地で生きるのでしょう。 断ち切られた美しさは、 我々を恨みもせず、 なだらかに息を吹き返して、 煌びやかに流れていく。 断ち切られた美しさは、 我々を恨みもせず、 なだらかに息を吹き返して、 煌びやかに流れていく。 |
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9846 | 闇夜に浮かぶ朧月よ、 誰そ彼の歔欷を吸い込んでくれ。 紫の空に留めるのは、 やむ終えず離す遺意ですか。 風上にも置けぬその流れが、 忌々しくて愛おしくて。 それは完璧を気取った上、 怠惰の末の産物でした。 過去から過去へと転移し、 名を穢すのでした。 推敲を重ねるその意味とは? 橙の灯の含意とは? 散り散りになるその因果は、 穏やかでつめたかった。 怎夢に魅せられ成し得た、 0と1の構成群が。 此岸と彼岸が繋がる時、 いつも珠玉の下に。 語り部の雨宿りは、 見ていて心地の良いもので、 普遍的な理を諭して、 静かに立ち去るのでした。 気の向く儘に、 路傍を歩いた罪人すら、 ホオにツタうナミダをヌグう、 キえてしまいたいよ。 いつか、思い出の作品には、 彼と私の憬れと、 日の出づる頃の気概と、 哀愁とが刻まれる。 その後の救済と恋文は、 三角と四角の中に在る。 珠玉は私達を照らす。 全てわたしの言の葉。 無知だったことが懐かしいよ、 何も出来なかった過去だけど。 そんな日々が今や恋しいよ、 戻れることはないけど。 心地よい音は頭蓋に響く、 テレメトリ信号は指し示す、 教えは心骨処に滲み、 不快な音を消していく。 表と裏は隣り合わせで、 名の無い星は井戸の先に見え、 幽きバケモノは空に溶ける。 全てあなたの所為です。 駄作に被さった傑作は、 小さな決心の努力が故、 最後やも知れぬ捨て台詞、 全てあの日の所為です。 |
Y | ||
1850 | 涙を流す事が出来れば、 それで良いのですか? 気鬱な理科室、 設問に応えはせず。 明るみに出ず、其れに意味無く、 無常に響いた。 これ見よがし、息もせずに、 パズルを組み立てていた。 聞こえた音に、嫌気が差して、 只、それを見つめています。 問うて、問うて、問い続けるの。 全てあの日の所為です。 未だ解は見えず、 全ての社会の縮図。 途中で止めたパズルを見るが、 答えは遠のく。 扉を開く、時が満ちる。 未視感を探るのです。 私の声が届いてますか? 気付かぬ前に天を絶つ。 悔いて、悔いて、悔い続けます。 夕陽は優しいまま。 聞けば「霞の如くを聞く」と言う。 咎めて、 斯く語りき。 地下室の数多の声が、 何時しか追風になって。 問うて、問うて、問い続けます。 全てあの日の所為です。 |
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1766 | 喚くような海の浜辺で、 ただあなたを待ち続けた、 尻込みするような陸風が、 おびやかしているのです。 思慮が足りない待ち人はみな、 綴る脳の気もしらずに、 手取り足取り騒ぎ散らして、 繰り言を吐くの。 駄弁を垂れ、 彷徨い疲れ、 逝く意味も忘れました。 それはクーロンの法則の、 様なモノであり、 異なるものとは惹かれあい、 同士とは抗うのです。 それはディジタル信号が、 示し出す通り、 解り合おうとする意図も、 苦悩に粉うのです。 網呑舟の魚を漏らすと、 ない事をあったように言う、 戯言偽りの法螺吹きが、 怯えて震える。 おどけて願った言葉はみな、 洒落た打鍵に報われて、 厭悪され、 手慰みにされて、 薫風と煽る。 駄弁を垂れ、 彷徨い疲れ、 逝く意味を探しました。 それはクーロンの法則の、 様なモノであり、 異なるものとは惹かれあい、 同士とは抗うのです。 それはディジタル信号が、 示し出す通り、 解り合おうとする意図も、 苦悩に粉うのです。 御湿りの夜に、 心を奪われていました、 全てあの日の所為です。 それはクーロンの法則の、 様なモノであり、 異なるものとは惹かれあい、 同士とは抗うのです。 それはディジタル信号が、 示し出す通り、 解り合おうとする意図も、 苦悩に粉うのです。 瀟洒な手つきで、 軽薄なわたしたちを、 弄んでいるのか。 |
ローシュ | ||
723 | ある暑い日の記憶です。 彼女の綴る紙を見つけた。 痛々しく演じ続けても、 虚しいだけ。 感じた事はありますか、 やるせなさとか、 憤りとか、 蔑ろにされた現実が、 私の事を殺したのです。 悲痛な言葉の所為で目が、 痛くなる。 いくら傍観者を責め立てても、 悲しみだけ。 考えてみても分からない。 やるせなさとは? 憤りとは? 理解する事ができないのは、 浅く冷たい、 私だからか? 過去を振り返るだけでは、 何も変わらないのだと、 私に教えたのは、 他でもない、 あなたでした。 過去を振り返るだけでは、 何も変わらないのだと、 私に教えたのは、 他でもない、 あなたでした。 |
珠玉 | ||
4667 | 時代の隅に置き去りにされた、 哀れな密売商人が、 色の無い 沼に浸かって、 その目を閉じるのでしょう。 電子の海に溺れた子犬が、 秘跡を辿り見つけたモノ、 其れは青い光を帯び、 謎に包まれたキエティスム。 此の世に引き込まれ賦したのは、 全てあなたの所為です。 全ての事象を知った上、 零れ堕ちていく夢を見て、 重なる万感、 スピリチュアリズム、 全て許しておくれ。 振り返ったその先に、 見えているあのモノはなあに? 沢山の光、 自己マイソフォビア、 全てわたしの事か。 光る様で集っているだけの 崇高に存在する者、 私もその一人だけなのです。 膨張し続けている。 ジジジとなるネオンの周りで、 五月蠅く飛び回る蛾たちも、 軈て縺れて屍となり 痕跡残し消えるのだ。 その歿了した言動は、 全部キミたちの所為だ。 巧妙に語る二の数字、 海の中の四角いロボ。 忘却の末に、 消え失せたのは、 全て誰の所為なのか。 帰還を願う者たちは、 いつか報われるのでしょうか。 只ひたすらに、 そう祈願していた。 あなただけは█■■■で… アンテナ二本のテレビから、 衝撃が始まったことにより、 未来は決まっていたのか。 全てあの日の所為です。 誰かの心に響いた。 全てあの日の所為です。 生まれ変わった者たちは、 可視化されてく生損で。 自我を持ち始め、 元を捨て去って、 ランタンで身体を隠す。 振り返ったその先は、 眼光が射している筈の様。 狂い出した像、 電子の音色は、 如何にも嫌いになれず。 珠玉は電子の海の中、 今も変わらず輝いてて。 |
アル | ||
1920 | 三味線の言の葉の中、垣間見る淫乱さ。 金木犀の思い出は、とっくのとうに別離した。 此の世の理に及ず、室外機の粉末。 ミルラの様に見えました、わたしの記憶で。 スピーカーの彼と、みんなの辛辣さ、 浮ぶ幽霊と、時計の暗さ。 二連方程式とガラス玉は、 書類をばら撒き爆ぜました。 わたしは知っていました、あなたはどうですか? パイロンと標識の奥、 穴は見えますか? 黄金比に憧れ、海岸沿いに立ちつ。 冬毛の靡く箱庭の、理解と虚しい人形。 只の感覚神経が、伝える少女の声。 孤独の余韻に浸って、彼らが蠢き。 死に物狂いの地、命のプラズマが、 大人の仮説を、欺き白み。 モノクロテレビのいのちは沈下し、 9×4=36が死んでた。 わたしは知っていました、あなたはどうですか? パイロンと標識の奥、 穴は見えますか? 真似事と私利私欲の蛍。 カレンダーの租借は狂いて、 神棚の虫眼鏡が、 佇む事象。 わたしは知っていました、あなたはどうですか? パイロンと標識の奥、 穴は見えますか? わたしは知っていました、あなたはどうですか? パイロンと標識の奥、 穴は見えますか? あなたは知ってた。 |
アール | ||
1404 | 環状線を挟み、向こうにはバリケード。 時間的距離を無視して、走り去るのは解熱剤。 渚に犇めく噂、遊ばれて泣いていた。 ダムの底から染み出して、 黒く木霊した。 螺旋状の水と、 円盤の立つ音。 セルカ棒さえも、及ばないのです。 二連方程式とガラス玉は、 哀愁を求め暮れていた。 0と1で構成された、 此処はアールです。 あなたは幾度も波を掻く。 何を探しているの? 下水道から覗く、恍惚たる式神が。 祀る様にはさせまいと、一人二人を凪ぐと言う。 木々を批准で囲む、愚かな錫達が、 格子の春諆を予言して、 堀を芳せた。 影の向かう方は、 衒う道の傘で。 事は虎嘯して、袂を預ける。 多目的事業は環に終わり、 9×4=36の予感です。 0と1で構成された、 此処はアールです。 あなたは幾度も波を掻く。 何を探しているの? 退廃する要は、見放され。 同じく賽の目も、閉ざされて。 集団意識の解は、 先ず退き。 0と1で構成された、 此処はアールです。 あなたは幾度も波を掻く。 何を探しているの? 0と1で構成された、 此処はアールです。 あなたは幾度も波を掻く。 何を探しているの? 何を追いかけているの? |
息抜きです。 | ||
インスト曲 |
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824 | あの日、聞いた、 子供だましの歌が、 聞こえてきたので、 怖くなり、 骨髄が、 疼き、始めたのです。 気の利く烏の戯言が、 此の世を、 覆う儘に、 名の無い童の譫言が、 忘れ去られてしまった。 霧のかかった森の中、 独り歩む道。 林檎の様な甘い匂い、 手と足が痺れてきたのでした。 何時しか飛ぶであろう、 蟲に身体を沈め。 往古に描いたミメシスが、 牙をむいてくる。 水銀に身を浸し、 身体を融かしながら。 安楽の中、 欲に塗れ、 追い求め過ぎている、 彼方の方へ消えていくの? 全てあの日の所為です。 0141326151034404? 013394446112245112。 156504144412713321? 013394932545615112。 336404440141325534124404・・・? いつもと変わらぬ風景に、 疑問を浮かべながら、 今日も今日とて平和ですね? 全て███の所為です。 何故 此の世に生まれたのか、 解らない儘で。 |
作品 | ||
522 | 私はあなたを知らないけど、 あなたは私を知っているのでしょう。 乱れ静まるのを繰り返して。 物語の裏側に隠された疫病には、 知らぬ事が良いのが殆どなのでしょう。 私はあなたの夢の中で、 |
・--・ | ||
467 | 街灯の上、 光る星に、 届くはずも無い手足を、 精いっぱいに伸ばして、 又 ひかるミメシスに。 傷だらけのその腕を、 隠し続け歩いた。 それは、 弱い者いじめをする様で、 それは、 強き者が威張り散らす様で、 ずっと変わらず愚行を続ける。 全て彼の所為なのです。 灯台の下、 待つ人影、 意味も無くただ時が経つ。 沈黙が続いた夜、 狂いだすタイムライン。 嘘だらけの此の世さえ、 好きに思えるでしょうか? それは、 弱い者いじめをする様で、 それは、 強き者が威張り散らす様で。 あなたのことを憶えていません。 それは、 弱い者いじめをする様で、 意味が無い。 それは、 強き者が威張り散らす様で、 成れの果て。 全てあの日の所為です。 誰も居ないあの園で、 耳鳴りを覚えた。 |
ㅤI⁰ | ||
773 | 牢獄の中で、佇んでいた。 赤色の灯が呼ぶ扉に、 気が付けば引き込まれていた。 雑然とした、空間の中、 世迷言と想いで、満ちていました。 知らぬ間に、気づかぬ間に、 生まれた軋轢が、 ゾウリムシを、苦しめた。 ゾウリムシは、震えていた。 形を保てたはずの、命が次々と。 失われてゆくのを、見ていた。 形式上の別れは、無意識下で冷たく。 涙を流すことは無いのでしょう。 自愛の心に、閉じ籠る程。 気持ちの悪い本質を、 露呈して知ってしまう。 他人の醜さを、嫌悪していれば、 疑心と嫉妬の念が、顔を覗くのでしょう。 愛さえも、悩みさえも、 下手な感情移入は、 己の身を滅ぼすだけで、 無意味であることを学ぶ。 秘密の穢された憾みを、手記に連ねていた。 息の詰まる夢日記さ。 忘れたくない思いが、楽しいはずだった日々が。 談笑も勘違いも、 可笑しくて。 嗚呼、もうすぐで終わってしまうのですね。 名残惜しい気もしますが、 これで良いのです。 籠の鳥雲を慕う。 命廃れる場所でも、希望はあるんだよ。 無垢な顔で、教えてくれた。 憂き目も傷も今では、ちっぽけだと信じれる。 後悔なんてもう無いでしょう? 形を保てたはずの、命や言霊も。 忘れていってしまうのでしょう。 かつてのみなの想いは、ばらばらになるけれど。 ゾウリムシに、別れを。 笑顔で「さよなら」を。 |
・-・・ | ||
529 | 塵の積もる我楽多に、 自我が芽生え始めたのか。 集団心理過剰な、 合理的アソシエーション。 やけに冷え込んできた、 雪の降らぬ黒い星に、 生暖かい風が吹く。 今はまだ動かないが、 明日には動き出すアブジェ。 よく知る、 緑の天秤。 休むこと無く、 動き続ける。 可哀想な、 鴨たちが、 彷徨い続ける。 埃被る写真立て。 縋る事も出来ずにいる。 悲観的思想の中、 深い闇に吸い込まれる。 形骸化した雪達摩が、 闇に塗れた地に堕ちてく。 手招きをしている様に、 動くドリンキングバード。 よく知る赤褐色が、 無い片目で泣いているので、 妬み、憎み、 思い出せなくなりました。 全てあなたの所為です。 よく知る赤褐色が、 無い片目で泣いているので、 手を差し伸べ、 思い出を取り戻すんだ。 全てあの日の所為です。 形式だけに囚われたのか? いつしかそれにも気づくだろうか。 私は彼らを信じている。 彼らは私をしらないけれど。 いつか解き明かしてくれるだろう。 全てあの日の所為です。 泥酔した愚者たちは、 何も考えられずいる。 知らず知らずのうちに、 消え去ろうとしてるのか。 |
リコルディ | ||
313 | 彼の心に突き刺さる、 鋭利なモノが、 逢魔時に見た覚えのある、 眼差しに似てた。 思い出や、 温もりなんて、 其の内消えゆく。 薄暗い道を歩いた時、 横にあるあなたの笑顔。 星の降る夜黄昏れた、 蛙が唄う。 啼きの詩が空に響く、 遠い遠い 空へ。 思い出や、 温もりでさえ、 いつか塵と化す。 淡く灯る命の灯、 優しく語る梟。 偽りだらけの███を、 弔うあの火が、 優しく微笑んだ気がして、 安らかに彼の世に往ける。 偽りだらけの███を、 弔うあの火が、 優しく微笑んだ気がして、 安らかに彼の世に往ける。 |
彼我 | ||
565 | スマートフォンがバイブして目を覚ます。 心地良い音が聞こえ、 窓の向こうを見る。 灰色の、 雨が降り注ぐので、 悪い予感が脳裏によぎるのです。 踏切の奥の方、 高鳴る心臓の音、 雀の鳴く、 電線に目もくれず、 あの場所に急ぐのです。 乾いた心、 誰の所為でもなく、 向日葵がそっぽを向いていた、 身体に刺さる紫外線、 あともう少しでとどくのです。 スマートフォンで発信する信号、 元気のない音が聞こえて、 出口に急ぐ。 この雨は、 氷雨と呼ぶのですか? 彼も私と同じで雨が好きで。 傷だらけの机や、 誰かの殴り書きが、 彼の心に巣食う闇となって、 蝕んでいたのでした。 潤う心、 私の弱さであり、 優越感が襲うのでした、 全て私が悪いでしょう。 もう二度と出会えはしないでしょう。 紫のペンダント、 柿色の髪飾り、 空色の瞳とが、 黄緑の瞳とが、 私の心に深く刻まれて、 忘れる事は無いのです。 瑠璃色の花、 真っ赤な夕陽、 彼の瞳と反射していた、 淡い光のその先に、 あの思い出は消える事なく。 |
たなびく雲に憬れてたら | ||
450 | 呼ぶ声が聞こえた、 一人で歩く僕のことを。 「気のせいか」と 振り返ると、 遠くにくじら座が見えた。 宵の口の除夜の鐘は、 夜の危なさなどを、 感じさせてくれたけど、 知らないふりをしていました。 帰りの道は 闇に満ちてて、 怖かったのを 覚えています。 たゆたう雲に 憧れてたら、 ゆうやけこやけの匂いがした。 まだ明るい時間。 じわじわ染まる東の空。 呼ぶ声は聞こえなくなり、 遠くの空にはいちばん星。 堤防で、 じてんしゃおして ようようとのびてく かげのあいだにかぜがふく 九月の生温かい風が。 帰りの空は とても赤くて、 眠たくなりそうな光で。 たなびく雲に 憬れてたら、 夕日の色にとけこんでた。 童の譫言は 誰も思い出せず。 酸化が進んだように、 朽ち果て 芥になるでしょう。 帰りの空は とても赤くて、 眠たくなりそうな光で。 たなびく雲に 憬れてたら、 ゆうやこやけの匂いがした。 帰りの空は とても赤くて、 眠たくなりそうな光で。 たなびく雲に 憬れてたら、 ゆうやこやけの匂いがした。 たなびく雲に 憬れた、 一人の少年が。 |
日の出づる頃、僕たちは | ||
315 | 誰も いない薄明かりで、 跳んで行くかげおくり。 そんな 過ぎた事想っても、 何も、戻りやしないのに。 日が暮れた頃のチャイムが鳴り、 過疎化した屋上。 堕ちた 思い出は遥か彼方、 とんでいくのです。 いつだったか憬れた雲は、 もう暗くて見えなくて、 日の出づる頃、 僕たちは もう 別れてた。 時の 流れに苛まれながら、 生きてゆくのでしょう。 誰か 忘れてしまう前に 掠れた町へ向かう。 月の綺麗な 水面には、 なにが映っているの? 草のにおいが運んでくる、 符丁はどうにも解らなく。 憐憫に包まれたはこの中、 傘もささず歩いて。 消えた 土手道や畦道の憶は どこへいったの? 重なり合った二本の針は、 あさやけの無いこの町で、 日の出づる頃、 僕たちは 知る 真実を。 夜に 飲まれたはこにわの 怠惰が、 仇となって。 誰か 忘れてしまうのです。 シトリンに見送られた。 幽かに聞こえる金切り声が 呼んでいる。 ノイズ雑じりの霧雨が、 わたしを打ちのめしていく。 独り歩いた道、 輝いたのはあの星だけ。 |
△ | ||
1444 | 昏い夜道をあるいてたら、 誰もいない筈なのに、 ふたつの碧い火の玉が、 近づいてくるのです。 直走る音はひゅうどろろ、 なぜか寒気は感じられず、 無機質な光が身を包み、 意識を手放しました。 人里はなれた銀河の下、 閑寂の支配、 見慣れた光景。 刹那 見惚れた忘却は、 燭を消していく。 弔意を求めてないのに、 何処かせわしなく動いて、 忙がしく笑っていたら、 喉元を焼かれました。 掌に開いた穴を見て、 銷魂はもう感じられず、 軋みきる情は志願相違。 全てわたしの言の葉です。 掌に開いた穴を見て、 銷魂はもう感じられず、 軋みきる情は志願相違。 全て███の言の葉です。 ███を人柱にして、 火種に仕立てあげた。 |
気概 | ||
1285 | 誰もここにいない事、 それを知覚して、 何処へ往くのか。 誰もここをしらないなら、 薄い 殻を被ったままなのです。 地平線をしらないあなたの、 瞳を探す旅、 例えそれが片道切符でも、 気概は在り続く。 夢見 永遠に遺却しもの、 何を 取り零してしまったのか。 誰もしらぬ物語を、 紡ぐ それもまた夢物語か。 然も独りでに揺れる常世、 化したアフルオフォビア、 遠く、高く、顕れる眼に、 映るは碧落で。 |
△△ | ||
1015 | 遊んで、転んで、また明日。 只 それの繰り返し。 確かな姿は影になり、 傘も視えなくなる。 探し疲れて、 吐気を覚えて、 もう聞こえなくて。 五月蠅く響いた数多の聲は、 名残惜しく、 意味を成す。 知る事、為す事、不可解で、 乱数にも満たなくて、 なけなしに振った棒も空の、 彼方へ飛んで征く。 啄み殺し、 魂を抜かれ、 野垂れ死ぬのでしょう。 出鱈目な波長に四季を添えた、 全てあの日の所為です。 ███の為に伸ばした腕が、 指先を傷つけるのか。 |
ノスタルジィ | ||
887 | 木漏れ日を浴びる事、 こんなにも心地好くて。 翠の風が吹き抜ける、 故郷が、 霞に浮かぶ。 懐かしさや、 愛おしさを、 感じた事はありますか。 ポタリ、ポタリ、沁みる約束、 枝垂桜の木の下。 水平線の端で、 咽び泣いたのは誰。 冷たい風が背後から、 後押しして、 紺碧に跳ぶ。 懐かしさや、 愛おしさを、 思い出す事、ありますか。 しとり、しとり、積もる言の葉、 枝垂桜の木の下。 御影石に苔が蒸して、 星霜を忘れたら、 常住坐臥で知らぬことは無かれ、 嘗ての儘。 御影石に苔が蒸して、 星霜を忘れたら、 常住坐臥で知らぬことは無かれ、 嘗ての儘。 |
△△△ | ||
891 | 綴った言葉の裏側、 無意識に病魔が囁く、 嘴が向かう先、 あの魔女狩りの末路です。 綴った言葉の表で、 意識的に意味を成り立て、 空間を廻す度、 正常に判別せず。 譫言を蔑む様に、 誰かの傀儡が遊び出す。 潔白な業人が、 馘を吊るのか。 遅効性の毒が回り、 自我を保てずに、 藻掻き苦しみ、 脆く灰化し、 不規則的に、 生ずエネルギー。 饒舌な口で私に、 問い掛ける忌み火、 離別を恐れて、 死ぬでしょう。 全てあの日の所為です。 鉛筆の滑る音が、 傘の濡れる音を曇らせ、 気が付いた時にはもう、 間に合わない事を知る。 闇が燃え尽きる程に、 煤を帆布に撒き散らす、 裏拍手で嘉する、 歪な紙垂が見えるのです。 芽柳を棄てるのだろうか。 火種を飲んで、 全てを裂いて、 乖離し期す。 形骸化した、 槐夢の裏には、 塞ぎ遠のいてゆく。 踏み出す足に泥が撥ね、 ███には届かない。 |
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968 | 壊れた部屋を直そうと、 火種を灯してみたら。 一勢に燃え広がり、 動けなくなりました。 傍らに見える影の側、 疑念の意が増していく。 それを為す事が出来ぬまま、 溶けてしまうのでした。 潰れた頭蓋はどこへ向く、 現とは真逆の場所。 視界が曇り始める、 動けなくなるのでしょう。 傍らに見える影の側、 疑念の意が増していく。 それを為す事が出来ぬまま、 全てあの日の所為です。 傍らに見える影の側、 疑念の意が増していく。 それを為す事が出来ぬまま、 全て■■■の所為です。 たくさんの目が光るのは、 此の世の条理なのか。 |
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982 | 呪い殺される恐怖など、 立ち昇る黒煙の糧となる。 エヌワイエヌの鎖、そこに 起死回生はないです。 躙り寄る、 全方向へ。 ナメクジは死んでました。 それは尋常一様と、 表せるモノで、 いくら問うて考え抜くも、 変わることはないのです。 それは血に塗られた射影機が、 示した様に、 桜が舞い、 風が吹く、 美しいモノなのです。 噛んだ苦虫の因果とは、 蟠りの日々の所以であり、 手間取い拗れ奇観を見ゆ、 不知火の景色です。 目叩いた、 多方向へと。 ナメクジは溶けてました。 それは尋常一様と、 表せるモノで、 いくら問うて考え抜くも、 変わることはないのです。 それは血に塗られた射影機が、 示した様に、 桜が舞い、 風が吹く、 美しいモノなのです。 思い出し方が、 分からなくなりました。 全てあの日の所為です。 それは尋常一様と、 表せるモノで、 いくら問うて考え抜くも、 変わることはないのです。 それは血に塗られた射影機が、 示した様に、 桜が舞い、 風が吹く、 美しいモノなのです。 沢山の腕が、 おいでよと手を振って、 そちらに誘うのです。 |
救済 | ||
1407 | とび方を考えている事、 誰にも知られたくなくて、 それがあなたに知られてしまう、 それだけが怖くて仕方ないのでした。 ありふれた日々の途中で、 涙が零れそうになる、 本心をしまい込んでる、 こころが軋んで音を立てるのでした。 それは意図せぬ衝動でした。 無意識のうち枯れた部屋に閉じこもり、 負荷だけ増していく。 傷の一つも見当たらない、 写真立てを見つめました。 とび方を考えている事、 あなたに知らせたくなって、 それをあなたに知らせる事で、 それだけで何かを得られる気がしたの。 叱る言葉、あなたらしくて、 安らかな気持ちになる。 歪んでしまった心が、 迸り濁流の様に溢れました。 また水の音が響きました。 無意識のうち咽びが止まらなくなり、 痛みを感じていた。 何も聞かず慰めてくれる、 声がそこにあるのでした。 いつかまた道を踏み外し、 苦しんでしまうのなら、 またここに戻って来てください。 ずっとここにいるから。 |
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683 | 穴の空いた心の内で、 陰鬱な影が近づいて、 目が眩み、 周りが見えなくなるのでした。 自室の中、閉じこもれば、 電子の海に泳ぎ始め、 現から目を逸らすのは、 もうやめにして。 呼び鈴が鳴る度に 顔を顰めるのはもう やめてくれよ。 知るべきモノを知らずに、 平穏を騙る。 誤りを正す事をせず、 深い深い海に堕ちていく。 その先にあるモノは、 無為なだけの末路です。 思い詰め溺れてしまい、 廃人と化す。 全てあの日の所為です。 掠れた目は何も捉えず、 箱の中だけを見つめ、 空っぽの抑揚の無い、 声を聞いていた。 卑屈な感情が膨らむ、 歪んだ悩みが芽生える、 それだけの為に 全てを棄てるのですか? 沢山の人々に取り憑く、 青い鳥が、 鳴き続ける。 狭い世界で、 目が覚めた時、 過去を笑えるでしょう。 泥濘から逃れようと、 抜け出そうとするのか。 |
此 | ||
607 | 黄昏の空を日記に遺す。 両足で少女は強く木箱を蹴る。 逢魔時の茜色と重なった、 彼女の髪飾りが燃えるようで。 紅色を巻いた手、 大きな口の、 道に浮かぶ闇が追ってきて、 絶望した表情で、 逃げまわっていたのです。 ぐさり、刺さる視線、 冷ややかな金属音、 ガチャンと鳴らす音、 鋏の音響くこの夜で、 呪いを唱えてはいけません。 宵の口離れ離れに歩く。 道の中血だまりから呼ぶ声がする、 機械から警鐘を鳴らしている、 深刻な様子で語るのでした。 奇妙な灰色の、 大きな闇が、 夜の帳から現れて、 沈黙した空間に、 圧力をかけたのです。 無表情な仮面、 袋を引きずった音、 ぬめりと伸ばす腕、 ナニカが蔓延ったこの深い、 夜を歩いてはいけません。 紅色を巻いた手、 大きな口の、 道に浮かぶ闇が追ってきて、 絶望した表情で、 逃げまわっていたのです。 ぐさり、刺さる視線、 冷ややかな金属音、 ガチャンと鳴らす音、 鋏の音響くこの夜で、 無表情な仮面、 袋を引きずった音、 ぬめりと伸ばす腕、 ナニカが蔓延ったこの深い、 夜を歩いてはいけません。 |
彼 | ||
544 | タソガレのソラをニッキにノコす。 リョウアシでショウジョは ツヨくキバコをケる。 オウマガドキのアカネイロと カサなった、 カノジョのカミカザりがモえるようで。 ベニイロをマいたテ、 オオきなクチの、 ミチにウかぶヤミがオってきて、 ゼツボウしたヒョウジョウで、 ニゲまわっていたのです。 ぐさり、サさるシセン、 ヒややかなキンゾクオン、 ガチャンとナらすオト、 ハサミのオトヒビくこのヨルで、 マジないをトナえてはいけません。 ヨイのクチ、ハナれバナれにアルく。 ミチのナカチダまりからヨぶコエがする、 キカイからケイショウをナらしている、 シンコクなヨウスでカタるのでした。 キミョウなハイイロの、 オオきなヤミが、 ヨルのトバリからアラワれて、 チンモクしたクウカンに、 アツリョクをかけたのです。 ムヒョウジョウなカメン、 フクロをヒきずったオト、 ぬめりとノばすウデ、 ナニカがハビコったこのフカい、 ヨルをアルいてはいけません。 ベニイロをマいたテ、 オオきなクチの、 ミチにウかぶヤミがオってきて、 ゼツボウしたヒョウジョウで、 ニゲまわっていたのです。 ぐさり、サさるシセン、 ヒややかなキンゾクオン、 ガチャンとナらすオト、 ハサミのオトヒビくこのヨルで、 ムヒョウジョウなカメン、 フクロをヒきずったオト、 ぬめりとノばすウデ、 ナニカがハビコったこのフカい、 ヨルをアルいてはいけません。 |
星降る夜を歩いてゆく | ||
879 | 涼風を感じて、 あなたと二人歩いてゆく。 呼ぶ声が愛おしくて、 いつまでも一緒にいたかった。 遠い日の思い出抱いて、 今を生き急いでいます。 幼い頃を思い出し、 寂しさ薫る帰路につく。 あの時の風を肌に感じる、 それは穏やかでつめたいまま。 星降る夜を歩いてゆく、 思い出は思い出のままで。 仄明かりの中を、 一人淡々と進んでく。 気がつくとあの場所にいた、 聞き慣れた声が聞こえてきた。 そのこえのすがたがみえて あまりにもなつかしくて あなたとまたはなしたくて 思わず声を掛けていた。 あの時の風を肌に感じて、 それは穏やかでつめたくて。 星降る夜を歩いてゆく、 思い出のまま終わらぬように。 あの夏の事など、 もう忘れてしまったけど。 今でも夢に 見ています。 これからも。 あの時の風を肌に感じる、 それは穏やかでつめたいまま。 星降る夜を歩いてゆく、 思い出は思い出のままで。 あの時の風を肌に感じて、 それは穏やかでつめたくて。 星降る夜を歩いてゆく、 思い出のまま終わらぬように。 涼風を感じて、 あなたと二人歩いてゆく。 |