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塵の積もる我楽多に、 自我が芽生え始めたのか。 集団心理過剰な、 合理的アソシエーション。 やけに冷え込んできた、 雪の降らぬ黒い星に、 生暖かい風が吹く。 今はまだ動かないが、 明日には動き出すアブジェ。 よく知る、 緑の天秤。 休むこと無く、 動き続ける。 可哀想な、 鴨たちが、 彷徨い続ける。 埃被る写真立て。 縋る事も出来ずにいる。 悲観的思想の中、 深い闇に吸い込まれる。 形骸化した雪達摩が、 闇に塗れた地に堕ちてく。 手招きをしている様に、 動くドリンキングバード。 よく知る赤褐色が、 無い片目で泣いているので、 妬み、憎み、 思い出せなくなりました。 全てあなたの所為です。 よく知る赤褐色が、 無い片目で泣いているので、 手を差し伸べ、 思い出を取り戻すんだ。 全てあの日の所為です。 形式だけに囚われたのか? いつしかそれにも気づくだろうか。 私は彼らを信じている。 彼らは私をしらないけれど。 いつか解き明かしてくれるだろう。 全てあの日の所為です。 泥酔した愚者たちは、 何も考えられずいる。 知らず知らずのうちに、 消え去ろうとしてるのか。