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綴った言葉の裏側、 無意識に病魔が囁く、 嘴が向かう先、 あの魔女狩りの末路です。 綴った言葉の表で、 意識的に意味を成り立て、 空間を廻す度、 正常に判別せず。 譫言を蔑む様に、 誰かの傀儡が遊び出す。 潔白な業人が、 馘を吊るのか。 遅効性の毒が回り、 自我を保てずに、 藻掻き苦しみ、 脆く灰化し、 不規則的に、 生ずエネルギー。 饒舌な口で私に、 問い掛ける忌み火、 離別を恐れて、 死ぬでしょう。 全てあの日の所為です。 鉛筆の滑る音が、 傘の濡れる音を曇らせ、 気が付いた時にはもう、 間に合わない事を知る。 闇が燃え尽きる程に、 煤を帆布に撒き散らす、 裏拍手で嘉する、 歪な紙垂が見えるのです。 芽柳を棄てるのだろうか。 火種を飲んで、 全てを裂いて、 乖離し期す。 形骸化した、 槐夢の裏には、 塞ぎ遠のいてゆく。 踏み出す足に泥が撥ね、 ███には届かない。