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覚めた夢に恋焦がれている、 誰かの声が木霊している、 誰もそこにいないのであれば、 きっと、まだ夢の中にいるでしょう。 覚めた夢は戻る事はなく、 たった一夜きりの物語、 忘れていた、現に消えていた、 手のひらから零れてしまった。 気づかぬ間に。 月はただ、辺りを照らすだけでした。 その光を浴び歌う君、 夜が更けてきました。 只。 宵の明星に呼ばれた様に、 その姿を現す。 覚めた夢を追いかけている、 誰もいないこの窮屈な地で。 誰もここにいないと言うなら、 引き返して過去を辿るべき。 またあなたに逢えるようにと、 道なき道を踏み歩いていく。 忘れていた、現に消えていた、 取り返してふと思い出した。 あの日の記憶。 月はただ、辺りを照らすだけでした。 その光を浴び踊る君、 黎明を感じました。 只。 明けの明星に誘われた様に、 その姿を取り残す。 明けの明星に誘われて、 夢の中を歩く。 黎明の光を頼りに、 目を覚ます。