全てあなたの所以です。
∴ | 797 | |
40065 | 袋の中を覗いて、 赤いものを取り出したら、 現実を混ぜ合わせて、 前提を正すのでしょう。 箱の中に仕舞い込み、 それを見られていたので、 記憶違いの統計と、 共に零に帰納した。 散らばった事象の欠片を、 隅々から掻き集め、 組合せて意思を持たせた、 答えは割り切れますか? 外れの籤を引いて、 白い糸を引き出したら、 混沌を並べ合わせて、 結論を捻じ曲げました。 箱の中に残っている、 それを見られる前に、 計画的な犯行は、 同様に確からしい。 飛び散ったカードの破片を、 Cの基に探し出し、 構築ごと流れて行った、 全てあなたの所以です。 散らばった事象の欠片を、 隅々から掻き集め、 組合せて意思を持たせた、 全てあなたの■■です。 光っていた赤い目は、 公正に見ていたのか。 |
∴∴ | 582 | |
35212 | いつか残された細胞が、 水の中に線を描く。 追い付かれて 意味を訊かれ、 悶え苦しむのです。 咎めらることのないものは、 目にしたことのないものだけで、 中身のないAの集いが、 黒く縁取られていた。 諦観を詠み、 意味を蔑み、 頂を動かしました。 有限の平行線の中で、 あなたの足跡を辿る。 迷えば迷う程に、 昏い過去が輝くのです。 有限個の条件の下で、 あなたの行く末を探る。 怪しまれるべきAの上に、 手が届かないのです。 頭蓋の中の線分は、 決して話そうとせずに。 意味を訊かれた暁には、 ノーと答えるのでしょう。 蓮の葉の上、 ナメクジを食み、 視神経を焼きました。 有限の平行線の中で、 あなたの足跡を辿る。 迷えば迷う程に、 昏い過去が輝くのです。 最後の底角は、 三重の線で結ばれる、 全てあなたの所以です。 相対する鼎の上で、 点結びのイデアを探る。 既知で挟まれたBの姿は、 やがて暴かれるのです。 有限個の条件の下で、 あなたの行く末を探る。 怪しまれるべきAの上に、 手が届かないのです。 銃口を向けられ、 観測可能な現実は、 公正に崩れたのか。 |
∴∴∴ | 717 | |
54784 | 穴を開けた鼎の目で、 三重の線は見えずに。 手にした外れの籤は、 どこかへ消えてゆく。 穴を開けた鼎の目で、 捩れは見つけ出せずに。 大きな白い壁が、 ゆっくりと倒れました。 古びた左腕を薙ぎ 切り落とされた石像は、 その輝かしい断面を 眺めていたのです。 曲学阿世に蝕まれ、 平穏を失うのですか? 振り翳した己が身は 五臓を貫き、 喉を潰され。 都合良く口を開いては、 都合良く耳を塞ぐ。 冥利に顧みる間も勿れ、 命を落とすでしょう。 全てあなたの所以です。 穴が開いた鼎の手で、 白いモノに触れたものの、 気が付けば遥か遠くへ 転がってしまいました。 穴が開いた鼎の手で、 無いはずの縁をなぞる。 物事の謂れなど、 探るべきではないのです。 元凶なるMから伸び 浴びせられたレーザー光の影は、 背中合わせのモノリスに 擬えていたのです。 どこまでも追い求めて、 彼らの魂ごと葬り去れば、 数多の欲望を満たす為に 死の水を注ぎ込みました。 どこからも追い付けられず、 身を隠したQの嘶きは、 顧慮を顧慮たらしめる者すら 永劫に 苦しめ続けた。 曲学阿世に蝕まれ、 平穏を失うのですか? 振り被った己が躰は 五臓を射抜かれ、 声も届かず。 都合良く首を廻しつつ、 都合良く眼を伏せれば、 沢山の朱い目が、 公正さを欠いたのか。 |
確執 | 1316 | |
76935 | 傾いた水面に導く、 誰かが未知の後ろに。 切り出した欠片を生み出す、 何かの住まう理。 脊髄の位置からずれる様に、 意図された直線が、 確執を生むのです。 その限りなく続く方眼、 文字の足りない世界。 平坦化されたエンベロープは、 七色に区別されるのです。 傾いた水面を泳ぐ、 あなたの影の代わりに。 切り刻む欠片の位置より、 二つ目の点が落ちる。 オシロスコープを覗き込む様な、 戯れの曲線は、 確執の所以でした。 限りなく続く方眼、 文字の足りない世界。 平坦化されたエンベロープは、 七色に区別されるのでした。 その彼方まで続く十字形、 文字の書けない世界。 最適化されたエンベロープが、 紙面上を走り回っていた。 |
センプレ | 531 | |
36371 | 微睡みの空を見上げる 海岸線で、 疲弊した破落戸が、 白黒の道を征く。 希死念慮とか、 裏の裏とか、 あなたは気付きもしないのですか? 言の葉の真偽だけでも、 ただ理解されたいだけなのに。 蔑んだ幽世の腕に 包容されて、 薨ざれた面の皮は、 遍く剥がれ落ちる。 奥ゆかしさとか、 反駁とかは、 あなたには解らないのでしょうか? 言霊の存在理由は、 誰も知らぬ儘で。 それは赤い文字が 飛び、 滑り、 沈みゆく様であり、 鏡合わせの現世は、 存在を知られずにいる。 それは白い海が 凪ぎ、 映り、 気付かれる様であり、 常なるもの探す旅へと、 筏を繋ぎ併せる。 |
偶/奇 | 382 | |
23819 | 途切れていた路地裏を指し示す鍵は、 等間隔の電柱の狭間に落ちて。 行先々、交互に色付けられた空が、 人という人を誑かしていた。 忘れもしないあの夜、 双六の向こうなる、 支離滅裂な三段跳の状を、 俯瞰しました。 泥濘探り、 三叉路すら無しと知れども尚、 渡り行く時間軸に、 高鳴るセルは在すか? 永久に終わりはしないのです。 空箱の端の位置だけを指し示す、 予測されるは不変のアルファ・アルゴリズム。 街に浮かぶ惑う星が足下を掬い、 擦り減らした黒は徒労に終わる。 小さな識別子に甘えられないのならば、 それ自身と逆位相の差は、 賢明な判断です。 橋渡し、 五里霧中を貫ける筈の、 紺青に染まる伝書鳩、 孰れは何も成さぬ儘。 ひとつとも飛ばしてはなりません。 観測者の端には、 漸近する無数のアナログ線。 ガチャリと落ちる頸、 メタを呼び戻しました。 泥濘探り、 三叉路すら無しと知れども尚、 渡り行く時間軸に、 高鳴るセルは在すか? 桟橋渡し、 五里霧中を貫ける筈の、 紺青に染まる伝書鳩、 孰れは何も成さぬ儘。 ひとつとも無視はできないのです。 |
未知数 | 355 | |
23280 | 二重橋挟む対岸で、不可視のあなたを手繰り寄せ。 前の席の多次元は、道無き道を造ると聞く。 しがない平方数が、仲の良い四角と共に。 線の中に飛び込んで、括弧で覆った。 放射された岩は、未だ解けずに。 切り崩せど、元に戻るのです。 因数分解の操る人形が、 交換日記を投げました。 私の残像重ね、未知数の様でした。 偽札が立ち去りゆく、誰が入りますか? 教室外の墓場で、階下のあなたを呼び起こし。 外れた後のダイヤルは、切なる味がすると聞く。 無風の地上絵なら、正解とも呼べないが。 隣合わせで思い出す、彼方の耳鳴り。 文字がひしめき合う、既に手詰まりで。 一つだけ消しても、変わらないのです。 相乗平均の切り捨てた鳥居は、 7×2=14の所以でした。 私の残像尋ね、未知数の由でした。 偽札が消えて無くなる、誰のものですか? 古い思考を貫いて、 刹那の信号が求めている。 辿り着くべきものは、 現実と限らないのです。 私の残像重ね、未知数の様でした。 偽札が立ち去りゆく、誰が入りますか? 私の残像尋ね、未知数の由でした。 偽札が消えて無くなる、誰のものですか? あなたは誰ですか? |
M.A.Z. | 917 | |
62516 | 終焉を知った者たちが、 終焉を求め歩き始める。 掌の迷宮を彷徨い、 まだ応答を出せずにいた。 瑕瑾に脚を掬われて、 妄言に頸を絞められて、 線分をなぞる指先で、 仮の世を描いていた。 階下のあなたが呼んでいる、 電子の絡れを探している。 即ち輪廻に溺れていた、 灰の魚をただ見ていた。 瑕瑾が脚元を掬って、 妄言が頸を絞め上げて、 二重の橋の内側で、 悩み続けていたの? 遡る者よ、 緋色と為る星は 見えていますか? あなたの■身を捧げ、 不治の理に嘆く。 測知る者よ、 三なる火の在処すら忘れて、 其の望みすら枯れれば、 道の途切れぬ様に。 誰かが呼んだその刻より、 秒針の音を聞きながら、 誰かが叫んだその場所に、 理の取り憑かれるが儘、 その光へと繋がる 道すら知らない我々は 知恵の輪の如きダイヤルを 回し続けていた。 斯くは勿れと罵れば、 旧世界の商人が倒れ、 復讐を果たすとすれば 一からやり直さねばならぬのか。 階段を登り続けて、 狂酔に謗られて、 何も知らぬ鵺に その叡智を手にすることすら 永劫に禁じられて。 遡る者よ、 緋色と為る星は 見えていますか? あなたの■身を捧げ、 不治の理に嘆く。 測知る者よ、 三なる火の在処すら忘れて、 其の望みすら枯れれば、 道の途切れぬ様に、 祈り続けるまで。 |
線分でわけて | 854 | |
64324 | あの日の枷が外れて、 投げた言葉の揺らす風に乗りて、 足りない鍵を探しに、 檻の中へ入って行くのでした。 割り切れない諍いを、 戯言に置き換えては忘れてゆき、 知りたがる欲望は、 果ての漣に遠く馳せるのです。 忘れらる空に言葉を置き、 縋ることも文に認(したた)めて。 劣情に病みまた口遊む、 忌まわしき別れの歌。 線分でわけたあなたの影が、 ゆらり、揺れ動きました。 言霊の謂れが結んだのは 通じあう想いでした。 微かに見えた閃光は、 道の先を照らしつつ、 併せられた答えは、 あなたの所以だと叫びました。 羅針盤の森を抜け出して、 漂う瞳を空に融かす。 なぜ見ているの? 異を立てたのは、 身を投じた彼岸花。 線分でわけたあなたの影が、 ゆらり、揺れ動きました。 言霊の謂れが結んだのは 通じあう想いでした。 あからさまな罪を償って、 子供心を思い起こした。 置き去りとなる逆さ鏡は 朝焼け空貫いて。 線分でわけたあなたの影が、 ゆらり、揺れ動きました。 言霊の謂れが結んだのは 通じあう想いでした。 線分を越えて掛け合わせれば、 刹那、目が眩みました。 構造が紡いでいたのは 廃れたあなたの顔でした。 星空が宙返りした。 子は母と邂逅を果たした。 月の光に信ぜれば、 あの頃に戻れますか? あなたと出会えますか? |
セル | 1654 | |
92062 | 喩された古都は語る、傲慢な物語。 着せた観客に、果て無き旅路を喰わせている。 踊れる紅一点の、始祖たれば常ならで。 故に水魚を模せず、顧みもせず。 四原子が切拓く、 躑躅の自問自答。 支える食指の喉元、 前略に割かれ。 右にしか進めぬ鵲は、 鼓動にさよならを告げていた。 喜びは肉の端と成り果てて、 髄払うセルでした。 櫛の針を数えていれば、 私が見えるのでしょう。 欠落した終焉と、ユメウツツの望遠鏡。 偽と判ぜずに、枷先の既知を探している。 後塵を拝した抄の、目の眩むエネルギー。 二人羽織すら翔ぶ、擦れ貶されて。 不規則な明滅と、 篩の上の朱色。 二進数の弟たちも、 諧謔に裂かれ。 蠱惑の草の根は、 1×1=1と郷里の所以ですか? 悦びは肉の端と成り果てて、 瑞嗤うセルでした。 櫛の針を数えたなら、 私が見えるでしょうか? 全てあなたの所為です。 ずっと見ていた、 天高く回廊に閉じ込めていたの、 柳の去りは疾く、 記憶ごと華奢な気高き塔に、 髄を捧げたのか? 喜びは肉の端と成り果てて、 髄払うセルでした。 櫛の針を数えていれば、 私が見えるのでしょう。 悦びは肉の端と成り果てて、 瑞嗤うセルでした。 櫛の針を数えたなら、 私が見えるのでしょう。 その刻を駆け抜けて、 盛衰を嘆いた伝書鳩は、 不死の子供だけを遺して、 静かに眠るのですか? 愛してくれますか? |
鵺 | 2432 | |
133296 | 光を厭う紙の中、 何を見ているのですか? 未だ来ぬ事務室で、 義務と云う名のパズルを組む。 あなたの既知を辿っていた、 後で引き返すために。 蠢く自我の郷里とは? 詐欺師とは何者か? 遍く知る者に、 問うて問うて問うて問い続けるのです。 逢瀬を這える短二度は、 歪められた鳥居と知らずに。 光を厭う紙の中、 何を見ているのですか? 既に手の中に在らず、 中途半端なパズルを見ゆ。 己の無知に絶望した、 あなたの顔が見たくて。 轟く朱の本意とは? 顧慮者は何をすべきか? 瑕瑾に託せども、 聞けば「牽強付会の説に過ぎず」と。 柘榴に求む長三度、 頭蓋の線が繋がらずとも。 朱く塗られた現実は、 全てあなたの所以です。 歯向かおうとするなれば、 卑しき誤謬を抱えていて。 唸り、悔み、迷い星になり、 天命を待つのでしょう。 逢瀬を這える短二度は、 歪められた鳥居と知らずに。 光を厭う紙の中、 何を見ているのですか? 朱く塗られた現実は、 全てあなたの所以です。 |
呪縛 | 773 | |
45299 | 若しくは、 未知数の形をした偽物が、 紙面上の反応を 為そうとしたとか。 若しくは、 終止符の形をした贋作が、 より大きな物体を 作り上げたとか。 若しくは、 卵型に似た無色の虚無感は、 原始点なる奈落に 引き摺り込むとか。 若しくは、 縮小して積み上げた乳飲み子は、 二次的アポカリプスを 計画するとか。 記憶、 白紙、 延長、 挫折、 幸不幸の移ろいは、 屹度変化を齎すのか? 凍てついた片の眼、 歪められた重力と、 無数の平仮名が 脳髄を蝕みました。 嘆くトライポフォビア、 忘れられない永久の令書、 教育者に呪われた謌に、 我々は傀儡となっていた。 或いは、 スクエアが繋がれた空箱から、 非可塑性の真実を 注いでいたとか。 或いは、 三つ色の国なる蓼食う虫も、 留めのない詠唱を 騙っていたとか。 あなたは誰ですか? 私は此処に居ませんが、 身を滅ぼして、 私ではない何かを。 細胞と波の字を、 一思いに葬って、 愛しみ続けていた、 唯それだけの事で。 欠如、 烙印、 邂逅、 約束、 摺り替え無為に帰した部屋、 誰も入らずに。 凍てついた片の眼、 風前の灯では、 積み上げた虚無を顧みても 既に手遅れで。 靡く方眼の旗、 不文律なる詠唱、 弊履の端と見間違えた者の 両足は切り落とされていた。 途切れていた、 廃れていた、 |
R² | 926 | |
43508 | 色違いの領域で、歌い続けていた。 鐶で繋がれた仔犬が、 藻搔き苦しむのを見た。 傍若の岩が、俯くのならば。 無情にもソレはあなたを阻むのだろうか? 立ち上がり、歩き出した、 直向きにすら為らで、 破落戸が、幽閉されていた。 破落戸は、涙を流した。 境目の決まった侭、疑念だけが解けずに。 シェルターの外側を夢見ていた。 華奢な由縁の理で、描いた虹の枝が。 唯一の存在となるのでしょう。 人違いの櫻と、凍らずの営み。 あなたの既知は憐憫で、 失望の貌を融かす。 珊瑚礁の欠片、握るのならば。 悲愴と共に骸を崩すのだろうか? 手と眼、足と骨が、 殖えた侭震えていて。 果たせなかった、約束を。 果たせなかった、何もかも。 どうか許しておくれ、叫び声を上げたの。 窓枠の梟は微笑んでいた。 徒らに駆り立てた、幻聴の穂先でさえ。 除け者が吐き捨てた言葉は、 弔いの言葉。 未だ、破綻は免れていますが。 過去が見えないのは嫌いだ、 やり残したことがあるんだ。 幺き鳶を殺した。 境目の決まった侭、疑念だけが解けずに。 シェルターの外側を夢見ていた。 華奢な所以の理で、描いた虹の枝が。 唯一の存在となるのでしょう。 境目の決まった侭、疑念と諦観とが。 やがて名付けられ天高く昇る。 華奢な気高き塔が、虹を指し示している。 破落戸は、光を得た。 果たせはしない、何もかも。 |
¹ | 834 | |
38721 | 爛れた道の先、 黒い街灯見て後退り。 行き先はひとつ覚えで、 裏声を裏に響かせる、 戻る術を思い出せず、 退路を断たれました。 穢された過去を見て、 妬む方法を思い出した、 虚も知らぬ幼子は、 逃げ場所を失った。 前提の足りない清濁は、 流浪の無い霊を呼ぶ。 弔いの仲も腑に落ちず、 何かが間違っていた。 辞せぬ足跡は、 世を叩く、 厳格な背比べ。 行き先はひとつ覚えで、 表為しを想っていたのか? 進むべき道は続くが、 意思だけを失くしたのです。 星々は海に堕ち、 並び、 地平線を作った。 横文字の居場所を誤った、 自重に酔い潰され消えた。 弔いの仲も腑に落ちず、 流浪の無い霊を呼ぶ。 前提の足りない清濁は、 全てあなたの所以です。 弔いの仲も腑に落ちず、 流浪の無い霊を呼ぶ。 前提の足りない清濁は、 全てあなたの■■です。 弔いを数えた旅路に、 寂れた言葉を結ぶ。 指叉も入れない地には、 誰が訪れるだろう。 |
# | 1000 | |
64227 | 達磨落としの火に、 溶け落ちた傘の柄は、 見失って久しいが、 未だ見える位置にあるのだと、 信じたくなったのです。 高々戯言でしょうか? 記憶上の顔立ちと、 朝間しい呼び声は、 やがて星に還り、 あなたの戯言を聞くの。 涸れた二粒の慰めを、 浮浪者と謳う宵の月、 誂えと僥倖 応えと顧みる、 美醜も在らず。 地の果て堕ちる雲と、 影の行方とあなたと私。 見失って久しいが、 飲み下した諍いの味は、 忘れてしまいました。 誰かの所為なのでしょうか? 重ねた道筋辿る、 几帳面な星図の端で。 哨戒は意義を糺すか、 境界は鳥籠を得るか、 劇中歌の拠る幾星霜は、 全てあなたの所以です。 明日が無いIFの慰めと、 伽藍堂へ続く宵の月、 探せど探せど虚を顧みる、 青薔薇の花。 抗えば抗う分だけ、 粗い砂の咀嚼を続けた。 サネゴトに視線を向ければ、 幽霊を迎えるのか? (全て。) 明日が無いIFの慰めと、 伽藍堂へ続く宵の月、 逆向きの雄雌は応えと顧みる、 表裏も知れず。 窮鼠の連鎖も然も有りか、 全てあなたの所以です。 |
² | 393 | |
13223 | 只者を縛る対の廊下、 異分子の相を曳き分ける。 高望みこそ好き²馴れど、 蜘蛛糸は裂けぬのだ。 等分割された物差しを、 或る事情の拠所とする。 伝え得る事は二色の煌めき、 磊落を寄せず。 螺子を殺め、 縷骨を噛んだ、 また君に逢いたいな。 それは道路に根を張った、 重力加速度のようであり、 遠ざかれば遠ざかる程、 終末の符号となる。 それは虚辞のテレスコープが、 内から語り掛けるようであり、 数多なれる軌跡辿れど、 現には戻れやしない。 嗚呼、 線路から外され、 数え唄の記憶へは、 戻れなくなってしまったよ。 全てあなたの所以です。 明日には明日の風が吹くと、 荒ぶに向う見ずのような、 愚策はさながら水と油の様、 非現実の蟠り。 終点を知らない貨物車は、 双眸の庭を探し続ける。 殊更に転ぶ賊が離く、 「福音は未だ来ぬ」と。 虞を刺した 我知り顔、 唆る方角を虚と知るか? 顰に隠れ 瑠璃色を待つ、 また君に会えるかな。 それは道路に根を張った、 重力加速度のようであり、 遠ざかれば遠ざかる程、 終末の符号となる。 それは虚辞のテレスコープが、 内から語り掛けるようであり、 数多なれる軌跡辿れど、 現には戻れやしない。 嗚呼、 嬰児に忘れられ、 虚像にも拒まれて、 居場所を失ってしまったよ。 全てあなたの所以です。 それは概念の組が交わって、 象った行方を調べ上げ、 近付ければ近付くほどに、 価値を失ってゆくの。 道筋は掌に、 取り柄は斜め後ろに。 拵えを待つ領域には、 誰が堕とされるだろう。 |
## | 829 | |
41064 | 得てした教え、 塗り直した不埒なアリア。 薬籠と妃を、 縫い代に沈めた白亜。 檻を、 休めれば尽きぬ、 忘れた 羨望亡き終止の遠吠えを、 酔わせたモノは何処? 吝かなる種痘、 我々に刃向く狂詩。 此処にも無き鍵のハテを、 夜の仲に狂った脳髄を。 誰もそこにいない事を、 誰にも教えられなくて。 それは諍いの果、 過去を見棄てし物の怪。 誰も望んでいないモノを、 誰の手にも渡せなくて。 榊の蝶番は、 跡形もなく壊れた。 ラジウムが舞う罠、 優位はいつも同じ地の果て。 理屈を語る物差しは、 分かれ道を生み出した種。 瑠璃は、 邪の枯葉。 見た儘、 不可能と叫び進む方へ、 歪み続くドグマ。 呪われた黄金比、 血を啜る真円の衣。 仮の世は未だ絶えぬ哉、 "縁もまた掠め消える"と... 誰もそこにいない事を、 誰にも教えられなくて。 それは諍いの果、 過去を見棄てし物の怪。 誰も望んでいないモノを、 誰の手にも渡せなくて。 榊の蝶番は、 跡形もなく壊れた。 青天井の棘を、 孕んだ遊郭は、 烈しさを忘れて、 期待を裏切るのです。 巧まずの手形。 浅い夢を見て、 星は解れ慄く。 ひとつ、またひとつ殖えていった、 駄目だと言ったのに! 誰も知りたくないことすら、 教えられず居れなかった。 白昼夢の吃きは、 全てあなたの所以です。 透明な弧線を 檻で刺し違えて、 悲しみも忘れれば、 粒は郷へと消える。 全てあなたの所以です。 |
被害者宅から発見された手記.m4v | 380 | |
17304 | 突然ですが、貴方は上位存在というものを信じていますか? 先に断っておくと、イデアを跋扈している連中とは私は違うのですから、 押し付けがましいことを企んでいる訳ではありません。 聞いた話では、 ほとんどの知的生命体には「宗主」と呼ばれる存在が1:1対応で存在し、 全ての例でその「宗主」から放たれたエコーを吸収して初めて、 当人の肉体が成り立つらしいです。 ならば私の「宗主」とは誰なのでしょうか? あの人の訃報については、私の耳にも直ちに入ってきました。 毒々しい果実の粒を丁寧に潰していくように、 私たちの余命は定まっているのかもしれません。 私にとっては『彼』と関係を持たないようにこれまで尽力してきたので、 差し迫った問題を転嫁されずに済みました。 今の私の宗主は他の多くの存在と違って、 自分の責任を自分で片付けることに定評があるようで、 ちょっとした事では靡かないところに安心感を感じることができます。 とはいえ、 彼も実体のある存在であることに変わりはないので、 何かやらかさないかは少しだけ心配です。 春祭りが終わった数日後に、妹が行方を眩ましました。 置き手紙と共に残されていたSDカードの中には、 未完成の2人分の胎児が梱包されていました。 こいつらを見栄えの効く状態に仕上げて川に流すのが次の私の仕事になりそうです。 しかし、私には本当に妹が居たのでしょうか? 妹と春祭りに行ったという事実記憶だけが残っていて、 その時の妹の顔を思い出すことができません。 もし妹が最初から居なかったとすれば、 此処にある手柄は元から私のものとなりますが、 私自身がそれを記憶できていないのです。 どうやら私は、名前も知らない誰かを恨まなければならなくなりそうです。 【「お前を絶対に許さない。」】 幻聴。 時に人を苦しめ、時に人を導く、背後霊のような概念。 「宗主」が常に寡黙であるのに対して、これは他の誰よりも雄弁で、 私の中を迸る電波でさえも阻害してしまいます。 私は「誰も君を愛さない」という合言葉をそれとの間に持っていましたが、 今では使えなくなってしまいました。 しかしそれは同時に、次のような言葉を新たに囁きかけるようになったのです。 (¹のDSC音源が放送される。) 私はかねてより取り押さえていた端数の土地にしばらく滞在し、 自分自身の計画を進めるまでです。 最近、ある男を部屋に迎え入れました。 私と同じ色の服を着ていた彼は、 常に自分がいかに優秀であるかを口から語っていながらも、 常に雰囲気で謙遜をしているような人物であり、 そのような意味で『彼』とは真逆だと印象付けられました。 彼と私は利害が一致したことで、 しばらくの間いくつかの共同声明を出し続けることを契約しました。 1週間前に起こった災害により、 世間では話がマトモに通じる人の方が少なくなってしまいました。 私の家の前にも瓦礫という瓦礫が幾ら掃いても際限なく集まってきて、 対応に困憊せざるを得ません。 何か大きな岩を動かすということは、 それによって通れない場所が生まれ、分断を生むことなのでしょう。 環境が外的要因で変化したことを理解し、 それに適応することを求められている時期のような気がします。 貴方は理解していますか? 貴方の言葉で一人の人間が傷ついているかもしれないのですよ。 世界のすべてが、 毎日よりつまらないものに成り下がっているような気がしてなりません。 長い期間ここに住んで気付くのが今更だったのかもしれませんが、 この黒い領域から生きて脱出できる人はほとんどいないのだろうと思います。 夢を見ました。 この世のすべてのものが急速に腐敗し、 ヘドロのような見た目に姿を変える夢を。 人間もそうでないモノも等しく醜い色に変わり果てたのですが、 そのどれもが、生物と言えなくなる直前には、 まるで死に場所を見定めたような目をしていました。 あなたも私も所詮誰かの木偶の棒に過ぎません。 あの碌でもない奴らと一緒に死ぬより、 私は使命を果たして名誉ある最期を遂げたいとつくづく思うのです。 3つ目のタグが付与されるその時に、またお会いしましょう。 お前等の潜在意識が一体何なのか、必ず突き止めてやる。 【それでは、試験を開始します。最初に次の音声を聴き、設問に答えてください】 (ピコピコ音、その直後に#のDSC音源が放送される。) |
想い出の枯葉が飛び去る前に | 1047 | |
52249 | 私の懐の中、 かつての街が溶けていた。 その日も強い風の日で、 呼ぶ声は届かなかった。 言の葉を交わしたこと、 あなたは忘れて往って。 届けようとしたけれど、 目にした時は、 いなくなってた。 儘よ、 夕暮れの空を歩く、 冷めない記憶を望みながら。 想い出の枯葉が飛び去る前に、 あなたと約束を交わしましょう。 虚の空の向こうは、 翳りの街が混ざっていて。 名前の付かない凪の日は、 次第に綻びてゆく。 いけのまわり/どうしてどうして はしりまわって/わすれるの なにもしらず/なにもおぼえて わらいあってた/いないのかな てをふりながら/いくらこえを どうしても/よびかけても あなたのせなか/わたしのせなか おいつけなくて/おってこなくて 儘よ、 夕暮れの空が滲む、 凍った記憶を擁しながら。 想い出の枯葉が飛び去る前に、 せめて一言だけ届けたい。 数え唄の調べは、 とうに忘れられ。 読み返されてゆく度に、 幸せの意味が変わるのです。 儘よ、 夕暮れの空を歩く、 冷めない記憶を望みながら。 想い出の枯葉が飛び去る前に、 あなたと約束を交わしましょう。 儘よ、 夕暮れの空が滲む、 凍った記憶を擁しながら。 想い出の枯葉が飛び去る前に、 せめて一言だけ届けたい。 想い出の枯葉が飛び去る前に、 あなたとの約束思い出して。 私の懐の中、 あなたの顔が廃れていた。 |
∴∴∴∴ | 16759 | |
625039 | 放浪を続けて辿り着いた、 その場所は酷く窮屈で、 宝の山に見間違えていた、 無常を噛み締めていた。 むかしむかしあるところなる、 殺し合う仲の語り部は、 経緯の盈虚に酔い痴れた、 何かが間違っていた。 爆ぜた事象の片も、 中身のない嬰の集いも、 大きな白い壁も、 全てあなたの所以です。 手にする赤い目も、 輝ける昏い過去も、 振り翳した彼の身も、 全てあなたの所以です。 雨上がりの足跡の側、 賞味期限の切れたFの様、 亡くした人を呪い蔑んで、 永劫に溺れていたのか。 そして墓場ごと掘り返して、 色褪せたイデアの先では、 憚られるモノが遊歩する、 何かが間違っていた。 蠱惑の草の根も、/遡れる者も、 渡り行く時間軸も、/廃れた誰かの顔も、 何かの住まう理も、/緋色に見えた星も、 全てあなたの所以です。/全てあなたの所以です。 穢れゆく詐欺師も、/三の火の在処も、 疲弊した破落戸も、/ユメウツツの望遠鏡も、 偽物の∴∴∴∴も、/傾いた∴∴∴∴も、 全てあなたの所以です。/全てあなたの所以です。 反転して、 反転して、 反転して、 反転する。 複製して、 複製して、 Sを引き伸ばすのです。 記憶して、 延長して、 挫折して、 邂逅する。 あの日夢に見たものは、 身を投じた彼岸花。 呪縛の呼び声も、 確執を生んだ直線も、 鵺に唆された、 答えを割り切っていた。 不可視なる顧慮者も、 虚の空の向こうも、 教室外の墓場も、 全てあなたの■■です。 食指の喉元も、/飛び散ったカードの破片を、 身を隠した窮の嘶きも、/恣意の基に探し出し、 歌にできない言葉も、/構築ごと流れて行った、 全てあなたの所以です。/全てあなたの所以です。 硯の下の次元の、 ベクトルに見ゆ、 底辺の家。 明け暮れた不安、 為す術も無いもので、 只、嘲笑うのです。 都合良く口を開いては、/有限の平行線の中で、 都合良く耳を塞ぐ。/あなたの足跡を辿る。 復讐を誓った朱い眼が、/指図を受けた蒼の字は、 公正を取り戻して!/公正を取り戻して! |
空見とか、 | 885 | |
34924 | 例えば、誰かが青空に怖気付いて、抑圧を試みたように、 不都合な裁量を区切る行為で、"影"を手繰っていたように。 法則を事象の中から摘み出して、名付けられたモノたちが、 今や鷹の目となって我々に巣食うというのか。 枯れて朽ちゆく花の様な言葉をこじ付けた歴史は、 位相のずれた後悔をすり潰しながら、形だけ継がれてゆく。 あなたの居ない階下での単位は、どうせ零の影武者に過ぎなくて。 少しでも記憶が保つ様に、空を見続けていたのです。 例えば、神様が天秤を釣り合わせたこと、誰かが気づいた時に、 黒文字が遺棄した真実を知ろうと、"鍵"を探していた時に。 法則はあなたが隣にいて、初めて成り立つと知っているのに、 幕切れを探ることは永遠に叶わないというのか。 遼遠を推し量る歯車を彼方へ送り届けて、 周期的に死ぬだけの儚き捨象、嵩だけを見据えていた。 理の無い概念の殺意は、どこかで神話と看做されているから。 明日まで願いが続く様に、空を見続けていたのです。 蒼穹は青く澄んだ。 策を曳いて、解を遺していた。 溟海に線を引いた。 不可抗力は手綱を引いた。 例えば、/ 境界は見えなくなった。 紛い物は、応えに近づいた。 類推を繰り返した。 己の身勝手さを嘆いた。 例えば、/ 蒼穹は青く澄んだ。 策を曳いて、解を遺していた。 溟海に線を引いた。 不可抗力は手綱を引いた。/ 応答は深く沈んだ。 枷を聴いて、何かを願っていた。 啓蒙は此方を向いた。 あの日蒔いた種を憂いた。/ 諡は徴に化けた。 鍵を置いた桁を忘れた。 因果は移ろいだ。 恣意の眼差しを見つけた。 失せ物を書き記した。 寂れた桟を渡った。 思い出も まぼろしも いつか鄙びてゆくの 願い事と 隠し事 みんなが追い求めてる ささやかな ともし火は いつも隣にいるんだ/ 境界は見えなくなった。 紛い物は、応えに近づいた。 類推を繰り返した。 己の身勝手さを嘆いた。/ 応答は深く沈んだ。 枷を聴いて、何かを願っていた。 啓蒙は此方を向いた。 あの日蒔いた種を憂いた。/ 醜悪は黒影を継いだ。 或る場所に名前を付けた。 唄は秩序を飛び越えた。 まるで御伽の様だ。 常なる遺産を生んだ。 偽の追憶を赦した。/ 例えば、誰かが青空の美しさを識り、価値を示したときには、 あなたと相容れない法則の使者を、この声で届けよう。 例えば、 全てが朽ちようと、変わらない麗しさは、 あなたの所以だと信じて、 その"響き"を綴っていた。 |
¹[short] | 372 | |
14826 | 爛れた道の先、 黒い街灯見て後退り。 虚も知らぬ幼子は、 逃げ場所を失った。 前提の足りない清濁は、 流浪の無い霊を呼ぶ。 弔いの仲も腑に落ちず、 何かが間違っていた。 辞せぬ足跡は、 世を叩く、 厳格な背比べ。 横文字の居場所を誤った、 自重に酔い潰され消えた。 弔いの仲も腑に落ちず、 流浪の無い霊を呼ぶ。 前提の足りない清濁は、 全てあなたの所以です。 |
#[short] | 508 | |
19111 | 達磨落としの火に、 溶け落ちた傘の柄は、 やがて星に還り、 あなたの戯言を聞くの。 涸れた二粒の慰めを、 浮浪者と謳う宵の月、 誂えと僥倖 応えと顧みる、 美醜も在らず。 地の果て堕ちる雲と、 影の行方とあなたとわたし。 哨戒は意義を糺すか、 境界は鳥籠を得るか、 劇中歌の拠る幾星霜は、 全てあなたの所以です。 明日が無いIFの慰めと、 伽藍堂へ続く宵の月、 探せど探せど虚を顧みる、 青薔薇の花。 |
²[short] | 393 | |
13223 | 只者を縛る対の廊下、 異分子の相を曳き分ける。 高望みこそ好き²馴れど、 蜘蛛糸は裂けぬのだ。 等分割された物差しを、 或る事情の拠り所とする。 伝え得る事は二色の煌めき、 磊落を寄せず。 螺子を殺め、 縷骨を噛んだ、 また君に逢いたいな。 それは道路に根を張った、 重力加速度のようであり、 遠ざかれば遠ざかる程、 終末の符号となる。 嗚呼、 線路から外され、 数え唄の記憶へは、 戻れなくなってしまったよ。 全てあなたの所以です。 只者を縛る対の廊下、 |
衰弱[short] | 797 | |
17947 | 何処かへと消えた囁きは、 床下深くに潜り込む様、 狭隘の風向きが変わるまで、 追い掛け回していました。 何処かへと消えた施しは、 表層を汲むことすら飽くして、 貴賎を汚した諡と共に、 踊り続けていました。 数え唄を肩に乗せた、 拒絶と背理が混ざり合った。 標を見失った鉤針が、 廻る。 抗うことのない磁力は、 今も付かず離れずの気紛れで、 既往に見た迹の飄零は、 全てあなたの所以です。 |
A⁴ | 944 | |
51624 | 指、 数え上げた視線は、 無意識のうちに。 去る潮汐は、顛末を見届けて、 唯揺れている。 懇意の授け物は、今でも頭を垂れて。 物故の傲慢さが、亜の調べを遊ぶでしょう。 懈怠な鏡の前では、 いつも審らかで在りたくて。 破綻を喫する姿なんて、 もう二度と、 見たくないのに。 十六夜に梯子を掛けて、切れ端を窓から掲げた。 まるで寓話の様、 本当は言葉を留めていたんでしょう? 枝は切り落とされ、孤独が天地に根を張った。 自転は幾重にも連なり、 忘れ去られても尚、 與に刻んだ。 指、 仰の欠如は、 死角をも蝕み。 零の意味は、容姿を滔々と、 亦泣いている。 風姿を沈めた海、道は選ばれず朽ちて。 陽気に憤る褻の性、誂えは満たされぬ儘。 明と滅と因と果と、 49を煙に巻かれて。 答えを出せない貴方なんて、 今すぐにでも、 死ねばいいのに。 失っても忘れられなくて、弔っては孤独を嘆いた。 まるで赤子の様、 本心は誰にも暴けないんだ。 喪に服す塵の言葉に、急かされた気がして。 糸口は欠けてもいいんだ、 桁の意味を変えて。 嗚呼、歩みはまだ止められそうも無い。 あなたが引く線には、 法則性があるの。 鵺は何も知らないくせに。 破綻を喫する姿なんて、 もう二度と、見たくないのに。 十六夜に梯子を掛けて、切れ端を窓から掲げた。 まるで寓話の様、 本当は言葉を留めていたんでしょう? 枝は切り落とされ、孤独が天地に根を張った。 自転は幾重にも連なり、 忘れ去られても尚、 與に刻んだ。 十六夜の梯子を登って、切れ端の貌を見上げた。 枷を曳いた儘、石を弾いた記憶でした。 枝は切り落とされ、孤独に天地を覆われて。 華胥の国から堕とされれば、 忘れ去ってしまうのです。 無何有が溶けたら夜になる、 全てを包み込む、 例え話さ。 |
##[short] | 467 | |
15202 | 得てした教え、 塗り直した不埒なアリア。 薬籠と妃を、 縫い代に沈めた白亜。 檻を、 休れば尽きぬ、 忘れた 羨望亡き終止の遠吠えを、 酔わせたモノは何処? 吝かなる種痘、 我々に刃向く狂詩、 此処にも無き鍵のハテを、 夜の仲に狂った脳髄を。 誰もそこにいない事を、 誰にも教えられなくて。 それは諍いの果、 過去を見棄てし物の怪 青天井の棘を、 孕んだ遊郭は、 烈しさを忘れて、 期待を裏切るのです。 |
⠀⠀ ⠀⠀ | 378 | |
17083 | 二重橋挟む対岸で、不可視のあなたを手繰り寄せ。 前の席の多次元は、道無き道を造ると聞く。 しがない平方数が、仲の良い四角と共に。 線の中に飛び込んで、括弧で覆った。 放射された岩は、未だ解けずに。 切り崩せど、元に戻るのです。 因数分解の操る人形が、 交換日記を投げました。 私の残像重ね、エクスの様でした。 偽札が立ち去りゆく、誰が入りますか? 教室外の墓場で、階下のあなたを呼び起こし。 外れた後のダイヤルは、切なる味がすると聞く。 無風の地上絵なら、正解とも呼べないが。 隣合わせで思い出す、彼方の耳鳴り。 文字がひしめき合う、既に手詰まりで。 一つだけ消しても、変わらないのです。 相乗平均の切り捨てた鳥居は、 7×2=14の所以でした。 私の残像尋ね、エクスの由でした。 偽札が消えて無くなる、誰のものですか? 古い思考を貫いて、 刹那の信号が求めている。 辿り着くべきものは、 現実と限らないのです。 私の残像重ね、エクスの様でした。 偽札が立ち去りゆく、誰が入りますか? 私の残像尋ね、エクスの由でした。 偽札が消えて無くなる、誰のものですか? あなたは誰ですか? |
説明は特にありません。 | 234 | |
5015 | インスト曲 |
明日へ降る雨 | 1092 | |
45710 | インスト曲 |
年賀状です。 | 86 | |
1863 | インスト曲 |
TRACE | 1068 | |
65279 | 降り止まぬ雪、 断つは地平の輪郭、 信号が誰かの筆跡を蔑んでいる。 影の動きを終えた人形を轢き摺って、 名前を嘆きもせず。 翌櫓の鉋に切り取られた、 シリンダーの蓄えを絶えず削っているから。 在るべき街も遺に沈めばいいさ、 遠く夢幻となれ。 絆された手足、 躾糸は水面を尻目に遊ばされ続く。 うら微かにも錯視した笑みも眠らで、 錆の無い白き部屋、 無量空虚はペテンなる意思か? 検閲の上に咲く容姿は、 産み落とされた場所を何処とも知らぬ儘。 この手この嗚咽は何の為だったと、 夜もすがら想うのです。 鳴いた秋鶴の許嫁ですら、 紅を乗せて殿に墜えて了うのか。 月を待つ荒んだ跡の装束を拵えて、 流離もいづくにか迷い込むと聞く。 煩いの罷れる朔まで。 蹉跌が毒の廻って死んだ性根と、 縢ることを忘れた幕切れ。 匙を見て見ぬふりして、 喉を濡らしては去ってゆくだけ、 冥土の理屈は斯く語りき。 愚慮の佇む油の上は、 理性の威嚇がひたすらに迸るだけで、 雨は僻みに礼を言って、そこに根を張るから、 歪んでさえいれば良いのさ。 無力という名の操縦者は、 沙羅双樹に未練を吐いて、 眠らないで、 眠らないで! 煌めきの群れを解する藍の字と、 枝に沿う潮目に溺れた藍の字と。 詰る艶かしさ、知足を踏み絵にして、 威も虚しく切り落とす。 泥濘でも意思を輝かすか、 雲払いも一夜なら血潮に見えるのか。 劣位を透かして端に寄せたエピゴーネンも、 萬為すコトバの鎌を立てているの。 罪の意識から拯われるまで、 全てあなたの所以です。 |
slash m-2 | ||
だれも知らぬ箱の中息を潜めている、 誰かからの引力を感じた。 夜明けを待つ命題に縦も横もないとしたら。 あなたは既に謀られているのか。 掠め取られた目印の主も知らないで、 とうに奇怪な理由と走り出した、 対の駒に罪を背負う資格があるのなら。 重なる影を証と見做すのか? 「灯り」が二つある、 呵責の痕も二つある。 軈て地平線が無限遠で交わるような... とおく戸を塞ぐ耀きを在るべきとする。 イデアの示唆、折り目の褊隘さと裏腹に、 それは約束を焚べた烙印で、 欠如がやがて白紙となる。 砂海に音を積み続けて。 底抜けた空箱に添える声色を変えた、 のぼせて逃げ出した双葉を諫めて。 バツを受ける例外に差異も席次もないのだから。 「木偶の坊」と名付けられ放たれた... 抉り取られた赤色はなぜか赦せなくて。 「凱歌」を止めてから、手を斥ける。 牙を剥く誤謬の前には声も筆も途切れるから。 だれの救いをも受け取れないの? 朱雀の救いを混ぜて、今も若芽を摘む、 ガスの余韻を残そうと図りながら、 薪は土を捏ねて作っていると知っているのなら、 まるで叫ばずの変化へと誘うような.... それは押し並べて息の根を止める沙汰だ。 羨んで、 もう一度地に堕ちて、 気が付けば死んでいる! 「さよなら」の共鳴が不幸を呼ぶ。 同じ色で塗られているのに、 漏斗を割ることも出来ずに。 狂う水面を鎮めようと、 刃は留まらないのだろう。 |
譫妄/零落 | 994 | |
36683 | だれも知らぬ箱の中息を潜めている、 誰かからの引力を感じた。 夜明けを待つ命題に縦も横もないとしたら。 あなたは既に謀られているのか。 掠め取られた目印の主も知らないで、 とうに奇怪な理由と走り出した、 対の駒に罪を背負う資格があるのなら。 重なる影を証と見做すのか? 「灯り」が二つある、 呵責の痕も二つある。 軈て地平が無限遠で交わるような... とおく戸を塞ぐ耀きを在るべきとする。 イデアの示唆、折り目の褊隘さと裏腹に、 それは約束を焚べた烙印で、 欠如がやがて白紙となる。 砂海に音を積み続けて。 底抜けた空箱に添える声色を変えた、 のぼせて逃げ出した双葉を諌めて。 バツを受ける例外に差異も席次もないのだから。 「木偶の坊」と名付けられ放たれた... 抉り取られた赤色はなぜか赦せなくて。 「凱歌」を止めてから、手を斥ける。 牙を剥く誤謬の前には声も筆も途切れるから。 だれの救いをも受け取れないの? 朱雀の掬いを混ぜて、今も若芽を摘む、 ガスの余韻を残そうと図りながら、 薪は土を捏ねて作っていると知っているのなら、 まるで叫ばずの変化へと誘うような... (息を潜めても、) (意思を掲げても、) それは押し並べて息の根を止める沙汰だ。 羨んで、 もう一度地に堕ちて、 キが付けば死んでいる! 「さよなら」の共鳴が不幸を呼ぶ。 同じ色で塗られているのに、 漏斗を割ることも出来ずに。 狂う水面を鎮めようと、 刃は留まらないのだろう。 |
∴∴∴[short] | 67 | |
3872 | 穴を開けた鼎の目で、 三重の線は見えずに。 手にした外れの籤は、 どこかへ消えてゆく。 穴を開けた鼎の目で、 捩れを見つけ出せずに。 大きな白い壁が、 ゆっくりと倒れました。 古びた左腕を薙ぎ 切り落とされた石像は、 その輝かしい断面を 眺めていたのです。 曲学阿世に蝕まれ、 平穏を失うのですか? 振りかざした己が身は 五臓を貫き、 喉を潰され。 都合良く口を開いては、 都合良く耳を塞ぐ。 冥利に顧みる間も勿れ、 命を落とすでしょう。 全てあなたの所以です。 |
察してください。 | 93 | |
1945 | インスト曲 |
「はずむ」 | 836 | |
12368 | 蕾が惚ける朝陽の中、 がらりと鳴る庇しの間道。 一番星のあの子の影は、 幼さ故に潰れてしまって。 手捏ねして、継ぎ目を訪(なぞ)る、 駄作ならご破算にしてしまおう。 混ざり切れない二つの水が、 逃げ遅れて、 忘れられたの? 繰り返すモノ、 翻すモノ、 中空(ウツロ)に醜さを映す模様。 昏かったでしょう、 怖かったでしょう、 誰かの所為にしたくなったでしょう? 常夏の風は頬を掠め、 弾んで静かに火に入るのだろう。 ゲル状の街、 藍晶の味、 全てあなたの所以です。 一緒に帰ろう。 |
確執(II・II・III・XI ver.) | 215 | |
9779 | その限りなく続く方眼、 七色に区別されるのです。 傾いた水面に導く、 誰かが未知の後ろに。 切り出した欠片を生み出す、 何かの住まう理。 脊髄の位置からずれる様に、 意図された直線が、 確執を生むのです。 その限りなく続く方眼、 文字の足りない世界。 平坦化されたエンベロープは、 七色に区別されるのです。 傾いた水面を泳ぐ、 あなたの影の代わりに。 切り刻む欠片の位置より、 二つ目の点が落ちる。 オシロスコープを覗き込む様な、 戯れの曲線は、 確執の所以でした。 限りなく続く方眼、 文字の足りない世界。 平坦化されたエンベロープは、 七色に区別されるのでした。 その彼方まで続く十字形、 文字の書けない世界。 最適化されたエンベロープが、 紙面上を走り回っていた。 |
センプレ(II・II・III・XI ver.) | 222 | |
10449 | 微睡みの空を見上げる 海岸線で、 疲弊した破落戸が、 白黒の道を征く。 希死念慮とか、 裏の裏とか、 あなたは気付きもしないのですか? 言の葉の真偽だけでも、 ただ理解されたいだけなのに。 蔑んだ幽世の腕に 包容されて、 薨ざれた面の皮は、 遍く剥がれ落ちる。 奥ゆかしさとか、 反駁とかは、 あなたには解らないのでしょうか? 言霊の存在理由は、 誰も知らぬ儘で。 それは赤い文字が 飛び、 滑り、 沈みゆく様であり、 鏡合わせの現世は、 存在を知られずにいる。 それは白い海が 凪ぎ、 映り、 気付かれる様であり、 常なるもの探す旅へと、 筏を繋ぎ併せる。 それは赤い文字が 飛び、 滑り、 沈みゆく様であり、 鏡合わせの現世は、 存在を知られずにいる。 それは白い海が 凪ぎ、 映り、 気付かれる様であり、 常なるもの探す旅へと、 筏を繋ぎ併せる。 |
DSC_9998.mp4 | 329 | |
24232 | インスト曲 |
dsc_9997.m4v | 177 | |
12242 | インスト曲 |
夢浮橋 | 1377 | |
19381 | 誰も知る由もない異星の真ん中で、 物の怪の足跡をひとり手懐けていた、 知らなくてもいいと、 其処に屍が見えるのに、 磊隙で荒ぶ暈の様。 害は閾値に紛れ、呼吸を緩くして、 二度と疑念には手を届かせなくした。 狭い扉を拭わせて、 もう一度逢いたいのなら、 逃れるための術を身につけてからにしよう。 長い自叙伝を聞いたのは幽霊の星々、 懶惰に付け入り問い糺した様も、 羽の後ろで凭れて、 春を待たずに散ってゆくのに、 舟は行ってしまうのか。 無数の物語の端くれを掴み渡る者が、 褪せ果てた花畑で目蕩み、 (まだ春は来ないの、) ソラを巡る誘導灯に真実を希う、 (余白が足りないのなら、) 天地の魔法が解けるのを待つ、 気高い子供騙し。 継ぎ接ぎだらけの筏を流して、 八番目の臨界を祈るまで。 そう記されていた。 雨が蓋を遠ざける、 鼓動は舞い堕ちる。 有明の呼び声を、 衒学で覆った。 忘れもしないあの日から、 意味も無く背伸びをして、 永訣の慮触も知らず過ごす薫り雲。 時間が無いんだ。 載せられた甘い粒と共に、 ひどく虚構めいた夢を今でも見ている。 枯れた外様の系譜では、 理知の届くはずもなかったのに、 花模様はとうに薄らいで。 どうしても解けぬ結末に、 声を乗せた。 無数の物語の端くれを掴み渡る者が、 褪せ果てた花畑で目蕩み、 ソラを繋ぐ超越性は叡晰を振り切って、 懶な希望は付かず離れず、 罪障に踏み惑う。 誰が為に華を摘み取るのだろうか、 あなたはただ、 仮説に口を噤むだけで。 終演の紛い物が輪郭を蔑して、 流浪の者を攫って消えた。 ホメオスタシスが枷先の既知に抗う、 王座に臥せた駒は未だ動かず。 「法の師と尋ぬる道をしるべにて、 思はぬ山に踏み惑ふかな。」 忠告も聞かずに、 闇を手繰り寄せた、 同じ道、錦を飾る為。 数多の位牌の上に立っている。 また想起して、叢雲の海を渡る。 漂う諧謔の数列に歩みを見守られた、 ただの願いに留まらないんだ。 せめて、 夕闇に露が煌るまでには、 あなたを見つけると約束したのに。 誰かが見つけているとしたら? 誰かが隠しているとしたら? 書には、そう記されていた。 |