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誰も知る由もない異星の真ん中で、 物の怪の足跡をひとり手懐けていた、 知らなくてもいいと、 其処に屍が見えるのに、 磊隙で荒ぶ暈の様。 害は閾値に紛れ、呼吸を緩くして、 二度と疑念には手を届かせなくした。 狭い扉を拭わせて、 もう一度逢いたいのなら、 逃れるための術を身につけてからにしよう。 長い自叙伝を聞いたのは幽霊の星々、 懶惰に付け入り問い糺した様も、 羽の後ろで凭れて、 春を待たずに散ってゆくのに、 舟は行ってしまうのか。 無数の物語の端くれを掴み渡る者が、 褪せ果てた花畑で目蕩み、 (まだ春は来ないの、) ソラを巡る誘導灯に真実を希う、 (余白が足りないのなら、) 天地の魔法が解けるのを待つ、 気高い子供騙し。 継ぎ接ぎだらけの筏を流して、 八番目の臨界を祈るまで。 そう記されていた。 雨が蓋を遠ざける、 鼓動は舞い堕ちる。 有明の呼び声を、 衒学で覆った。 忘れもしないあの日から、 意味も無く背伸びをして、 永訣の慮触も知らず過ごす薫り雲。 時間が無いんだ。 載せられた甘い粒と共に、 ひどく虚構めいた夢を今でも見ている。 枯れた外様の系譜では、 理知の届くはずもなかったのに、 花模様はとうに薄らいで。 どうしても解けぬ結末に、 声を乗せた。 無数の物語の端くれを掴み渡る者が、 褪せ果てた花畑で目蕩み、 ソラを繋ぐ超越性は叡晰を振り切って、 懶な希望は付かず離れず、 罪障に踏み惑う。 誰が為に華を摘み取るのだろうか、 あなたはただ、 仮説に口を噤むだけで。 終演の紛い物が輪郭を蔑して、 流浪の者を攫って消えた。 ホメオスタシスが枷先の既知に抗う、 王座に臥せた駒は未だ動かず。 「法の師と尋ぬる道をしるべにて、 思はぬ山に踏み惑ふかな。」 忠告も聞かずに、 闇を手繰り寄せた、 同じ道、錦を飾る為。 数多の位牌の上に立っている。 また想起して、叢雲の海を渡る。 漂う諧謔の数列に歩みを見守られた、 ただの願いに留まらないんだ。 せめて、 夕闇に露が煌るまでには、 あなたを見つけると約束したのに。 誰かが見つけているとしたら? 誰かが隠しているとしたら? 書には、そう記されていた。

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2024-12-18(ver.1470)

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