全て意味の所為です。
エイ | ||
あなた飛んだこの街で、 錐細胞が啼いていた。 ただの動く蟲は、 わたしの方を指差した。 事実曲げた地縛霊が、 飽和した血を呑んでいた。 枯れた、混ぜた、声は、 脚色された夢を見た。 手頃な石を拾い上げて、 浅き夢を見る。 あなたの脳髄は、 此処には有らずと言う。 シアン化物の匂いで、 一つの唄が、咲きました。 名も無きお寺が並ぶ、 啼いたエイですか? 感情の元に帰りますが、 遺書は残しましたか? お地蔵様が出鱈目に、 現を抜かしていました。 されど雨は止まず、 国道の方へ歩んでいく。 不明瞭な発音が、 ニヤリ 笑い 見詰めてくる、 夢が、醒めた、今日は、 月が此方に落ちてくる。 語り部の継承は何時も、 都合よく変えた。 自ら飛び降りた、 鏡に影が映る。 重なり合う双の目で、 一つの唄が枯れました。 名も無きお寺が並ぶ、 啼いたエイですか? 感情の元に帰りますが、 遺書は残しましたか? 墓参りすら出来ぬ、 愚かな歌声。 ただ君に届くのなら、 賭けてみると。 此の世が溶けていく、 全て2×2=4の名残です。 名も無きお寺が並ぶ、 啼いたエイですか? 感情の元に帰りますが、 遺書は残しましたか? 名も無きお寺が並ぶ、 啼いたエイですか? 感情の元に帰りますが、 遺書は残しましたか? 何を残しましたか? |
雨音鳴るこの世界で | ||
空の下で並んだ、 あなたの影が揺らぐ。 いつも通りの日が、 崩れると、しらぬままで。 響き渡る澄んだ声、 覚えてしまったよ、 もしも全て幻でも、 君だけは 嘘じゃなかった。 帰り道で 君と笑う。 たとえ 動かなくとも。 雨音鳴る この世界で、 見たものは、 消えて行くのでしょう。 空の上へ飛んでいく、 灯篭を探しても、 もう既に途絶えて、 追いつけなくなりました。 そらみあげ てをのばせば くもがひとつおちて なにもかもが なくなるはず そうおもい いきをころした 帰り道で 僕が笑う。 たとえ 動かなくとも。 雨音鳴る この世界で、 見たものは、 消えて行くのでしょう。 何時か聞いた唄は、 災いを呼び、 夢に出たあの景色、 それら全てが此の世を 食い尽くす。 帰り道で 僕が笑う。 たとえ 動かなくとも。 雨音鳴る この世界で、 見たものは、 消えて行くのでしょう。 帰り道で 僕が笑う。 たとえ 動かなくとも。 雨音鳴る この世界で、 見たものは、 消えて行くのでしょう。 空の下で並んだ、 あなたの影は無くて。 |
ᛄᛄᛄ | ||
穴の開いた双の手で、 モノを掴み取ることは無く、 ただ手を伸ばそうとしても、 届く前に崩れるのです。 穴の開いた双の手で、 歪んだ声を治せはせず、 緩やかに破綻していく、 それを眺めているのでした。 私たちが忘れた、 とても醜い過去の産物。 記憶の中で美化され、 何時か消える日を 待ち続けている。 不快な音を鳴らし、 遺言すら残さずに、 悴んだ身体を見捨て、 忘れるしかないのでした。 異論すら認めずに、 盲信を続けながら、 目が覚めても間に合わず、 死に至るのでした。 全て意味の所為です。 穴の開いた双の目で、 此の世に触れることは出来ず、 最後の動き一つでも、 観測できやしないのです。 穴の開いた双の目で、 正しく歩むことは出来ず、 道を外れていることに、 気付かぬ儘でいるのでした。 深夜二時半に見た、 明日を模った亡霊が、 君の元に表れて、 短慮な烏で、 啄むのでした。 只の戯言と言うべきの、 虚偽を何故信じると言うか? 真実から目を背けるよう、 出鱈目だらけの針を刺すので。 不快な音を鳴らし、 遺言すら残さずに、 悴んだ身体を見捨て、 忘れるしかないのでした。 異論すら認めずに、 盲信を続けながら、 目が覚めても間に合わず、 気が付けば、 触れることも、 不可抗力と。 |
カルマ | ||
雁字搦めの戯言呟く、 地平線は未だ見得ぬ儘。 明かり灯る方、 進み続けれど無駄と、 外野の愚者が言う。 あなたは信じていますか? 怨念や、 人の怨みは、 何故語り継がれ絶えぬのですか? 虚実混ぜた言葉で操るは、 体を成さぬ傀儡でした。 暗がりの方へ、 歩み続けていますが、 未だ辿り着けず。 あなたは気づいていますか? この世への、 怨みや憎悪、 誰が為にまだ残っているのです? 只、 継ぎ接ぎの言葉を流しては、 戻らないといけないと嘆く。 然れど出口は見えず、 怨みを重ねています。 継ぎ接ぎの言葉を流しては、 戻らないといけないと嘆く。 然れど出口は見えず、 怨みを重ねています。 |
見詰 | ||
だれかそこにいるのならば、 いつかは消える声を聴くの? だれもそこにいないならば、 私はここにいないと言えるの。 あなたが声を探していても、 身動き一つですら取れず、 あなたが仮に消えるならば、 私はここにいないのでしょうか? 其処にある筈の夢は、 あなたに貪られていた。 目を開けた時には、 希望なんてモノは無かった。 ただ見詰めることも、 出来なくなるのです。 いつもそこで啼いているの、 だれにも伝えたくは無くて、 いつもみられているならば、 証明してはくれるのでしょうか? あなたが声を探していても、 身動き一つですら取れず、 あなたが仮に消えるならば、 私はここにいないのでしょうか? 其処にある筈の夢は、 ▇▇▇に貪られていた。 目を開けた時には、 希望なんてモノは無かった。 ただ見詰めることも、 出来なくなるのです。 |
ᛄᛄ | ||
憎しみはやがて霧となる、 響めきはやがて空となる、 と詠う詩人が故に、 目的も不明な儘で。 瞳孔開かせ見詰めるは、 零の元に帰る未知数、 亡骸と同化すれば、 幾千の声が届くと。 ノイズが鳴る、 出鱈目だが、 睡蓮が枯れていた。 それは意図すら読めぬ、 様なモノであり、 抗うことすらも、 意味などなく、 途絶えていく、 ただそれだけです。 それは潰えて消える、 様なモノであり、 暗闇出る出口も、 壊れていく、 閉ざされていく、 もどれないのです。 巻物を描く語り部は、 鋭利な刃を此方に向けて、 人形遊びをすれば、 水平成ること勿れと。 掬っても崩れていく水は、 瞑想の元に帰還する、 嬲られた問の中に、 陰謀を求めていると。 ノイズが鳴る、 出鱈目だが、 睡蓮が啼いていた。 それは意図すら読めぬ、 様なモノであり、 抗うことすらも、 意味などなく、 途絶えていく、 ただそれだけです。 それは潰えて消える、 様なモノであり、 暗闇出る出口も、 壊れていく、 閉ざされていく、 もどれないのです。 這いずり方も、 呼び止め方も、 全ての事が 解らなくなる、 あの日見た夢の事も、 全て意味の所為です。 それは意図すら読めぬ、 様なモノであり、 抗うことすらも、 意味などなく、 途絶えていく、 ただそれだけです。 それは潰えて消える、 様なモノであり、 暗闇出る出口も、 壊れていく、 閉ざされていく、 もどれないのです。 言の葉の意味すら、 気にも留めない儘で。 |
ᛄ | ||
標識を模った、 譫妄の愚者がいる、 夕立の雨音も、 彼の人に届かずと。 分れ道見誤り、 悔い残すあなた方、 牢獄に閉ざされた、 追随は止め処なく。 三時を指す古時計、 何時か、 何時かは消えるのに。 幽世に閉ざした言葉さえ、 合図一つで揺らいで、 傾いた秤の音色さえ、 戻らなくなりました。 わらべ歌言い聞かす、 盲目な愚者がいる、 帰れないともなれば、 形骸化するのだろう。 考えを巡らせた、 結果すら出せずいる、 想い出と邂逅し、 由緒すら塵となる。 参事と化す此の世をも、 貴方、 貴方は見捨てるの? 傾いた秤の音色さえ、 合図一つで揺らいで、 幽世に閉ざした言葉さえ、 全て意味の所為です。 幽世に閉ざした言葉さえ、 合図一つで揺らいで、 傾いた秤の音色さえ、 戻らなくなりました。 知らずの内に壊した意味が、 亡霊を一つ沈める、 傾いた言葉の持つ意味も、 あなたは知らぬ儘で。 全て意味の所為です。 |
エフェ | ||
線路沿いに在る空き小屋では、 声が届かぬと言うもので、 退化を繰り返してみて、 生を成すという物なのですが、 子供騙しの陽炎たちは、 問いが砂漠に響いている、 由緒正しき人形は、 対を求めては泣きじゃくるので。 何時かは姿を隠してしまうけど、 そんなことですら美しく思えるのです。 私が探すものとは、 擦ぞられたエフェですか? いつも通り夜が明けては、 潰えてゆくのでしょう。 赤色に光る魚の目が、 崩れ落ちては息を呑んで、 親を忘れた燕らが、 海に溶けてゆく様を見ていた、 偶像崇拝妄信者の、 血液と化す電気回路、 何れは溶けて消える筈、 ても揺れて浮いて壊れていくの。 信じた鎖の期限は昨日まで、 対を成す双の時間軸を切るのでした。 私が探すものとは、 擦ぞられたエフェですか? いつも通り夜が明けては、 潰えてゆくのでしょう。 気が付けば暗闇に、 閉じ込められている、 出口は無く、 只、 何も出来ない儘で。 静寂を求めている。 後悔と共に歩いて、 秒針の音は、 茹でられた蛙の名残です。 私が探すものとは、 擦ぞられたエフェですか? いつも通り夜が明けては、 潰えてゆくのでしょう。 私が探すものとは、 擦ぞられたエフェですか? いつも通り夜が明けては、 潰えてゆくのでしょう。 全て意味の所為です。 |