全部自分の所為です。
虚心[short] | 30 | |
876 | 此処には、居ないが。 貴方は。 此処から飛び立つ、 鴉は。 貴方の後ろに佇む、 影ごと消えれば、 私は溶け出す。 貴方は此処には居なくて、 砕けた片目が、 語るは、 貴方を忘れた墓石は、 此方を振り向き飛び立つ、 必ず。 形だけの 束縛は、 折れ両手を、 逆さに落とした。 事象を焼き尽くしてく。 語る私は 濁世に墜ち 形骸化。 形を変えて 音を濁す。 |
ゝ[short] | 35 | |
791 | 虚像は捻じれ堕ち 言葉は冷えて、 翳の揺れも五月蠅く感じ 耳を塞ぎ続けるの? あの液体も 消え 壊されて、 背後に近づいて、 あの血液も蹲って、 記憶を辿るのでしょう。 虚像は転げ落ち、 翳を踏んでく。 恣意の果ての結合が融け、 何かを壊されていく。 その液体も冷え固まって、 血も流れず儘で。 記憶を辿り 壊されてく。 全部自分の所為です。 |
ゝゝ [short] | 23 | |
710 | 信号機が路に倒おれ、 睨まれ模造を劃した。 黄昏時に崩れ落ちた、 井戸を通り越し。 何時かは腐り、 自意識を棄て、 縊るのは誰でしょう? 其れは暗澹とし、 点を消して往く憂いの様。 繋ぎ 失われて行った、 憮然とした其の目で。 後ろへ堕ちてく、 葦を明日へ投げました。 全部自分の所為です。 信号機が路に倒おれ、 |
イモラリティ[short] | 40 | |
870 | 剥がされた事 成らずに、 跣の海辺 泣いているが、 何か知っているか? 否 今も揺れてる。 片隅に投げられていた、 賽の記憶 未だ見える。 今や 見えやしない けど、 苦しくて、 嗤う。 あなたが形骸化してる、 何時までも飾る事象の影、 丑三つ時に縋る私も、 鏡の中に閉じ込められていた。 |
曇天[short] | 45 | |
861 | 散らばる雨の下、 硝子を濡らし続けた、 曇る黄昏時、 又も空は曇るでしょう。 何時か 無くした今を見よう、 それもそこに在るでしょう。 孰れ、 隠した事が来て、 そして、 其処で待つのでしょう。 |
エー | 101 | |
3652 | 鍵を壊した荊棘が、 此方を覗けど燃えていく。 旧縁の振り子時計が、 彼方を微睡み遊んでた。 傘を破いたガラスの目、 隣で藻掻いた歔欷の声。 摺り込んだ壱の字が、 あなたを睨んで笑ってた。 後に引けずに、 解かされてく。 影が堕ちて 此方を見つめ返すので。 達磨を転がしていました。 逡巡の矩形波が、 悄然へと向かいだす。 私は肉ですが、あなたはエーですか? 蛙が鳴きました。 全て私の為です。 針を焦がしたアスファルト、 光へ向かえど消えていく。 扇風機は目もくれず、 此方へ誘って嘆いてた。 雨を壊したギザ十が、 行き場を亡くして彷徨った。 滲み込んだ壱の字が、 私を捜して嗤ってた。 後が見えずに、 表記される。 水が落ちて、 あなたへ哂い返すので、 銭貨を転がしていました。 嘆息の五月雨が、 後悔へと導いた。 私は肉ですが、あなたはエーですか? 蛙が鳴きました。 全て私の為です。 古い感慨が 溶けました。 あなたへの過去も、 掻き消し。 虚栄心は見過ごされ。 私は肉ですが、あなたはエーですか? 蛙が鳴きました。 全て私の為です。 私はエーですが、あなたはエヌですか? 蛙が鳴きました。 全てあなたの所為です。 何を求めてたのか、 |
虚心 | 56 | |
907 | 此処には、居ないが。 あなたは。 此処から飛び立つ、 鴉は。 あなたの後ろに佇む、 影ごと消えたら、 私は溶け出す。 あなたは此処には居なくて、 砕けた片目が語るは、 あなたを忘れた 墓石は、 此方を振り向き、 飛び立つ、 必ず。 形だけの 束縛は 折れた両腕を、 逆さに落とした。 事象を焼き尽くしてく。 語る私は、 濁世に墜ち形骸化。 形を変えて、 音を濁す。 あなたの嘘とか、 悔やみが、 私を崩して、 何処かへ。 裏目に注いだガラスが、 足元掬って、 堕ちていく。いつかは。 ふやけた雨具も揺らいで、 浮世で軋んだ中身は、 霧中を抜ければ、 此処から、 逃げ出し引き摺る。 愁いと 吐き出す。 形持たぬ 触媒が 消える忌み名を、 脳裏に刻んだ。 寂寞に潰されて行く。 湯だる私は、 濁世に墜ち形骸化。 眼を濁し、 音を涸らす。 虚心に塗れ、 動く影が居て、 息を潜めている。 何時かは潰え、 這い蹲って、 死に至るのでしょう。 |
イモラリティ | 52 | |
863 | 剥がされた事 成らずに、 裸足の海辺、 泣いているが、 何か知っているか? 否 今も揺れている。 片隅に投げられていた、 賽の記憶、 未だ見える。 今や見えやしない。 けど 苦しくて、 嗤う。 あなたが形骸化している、 何時までも飾る事象の影。 丑三つ時に縋る私も、 鏡の中に閉じ込められていた。 明かされた事 知らずに、 色褪せる素手、 温もりとか、 何時か見えるでしょう。 目をそらし眠った。 雨の中漂っていた、 賽が転ぶ、 睨んでいる。 最早存在せず。 けど 今は、 揺れていた。 私も形骸化している、 何時までも騙る自分の影。 三叉路迷う霞んだ身さえ、 あの日の中に閉じ込められていた。 |
証 | 131 | |
合作 | 3059 | 俯く現 昨日の雨と、 高らかに叫んだ言の葉が、 東雲に浮かぶ標識。 蔑んだ目をしている。 頭から先 痛みが増して、 不安定に落ちた後悔が、 眼の前を支配していたのだ。 思い出せないまま。 罪を犯したのには、 意味があるのだろう? 本懐と。 今 眠りにつく、 命ともに目を閉じれば、 明日も続く。 意味も持たず、 生きた証の姿。 君が知れば知るほどに嫌で、 身を捨ててしまいそうな時が、 来るようで来ないままなの。 気味が悪いのです。 全てを捨てた摩耗の手には、 何か残るわけが無い訳で、 いたずらに誘われていたのだ。 時間の過ぎるまで。 罪を犯したのには、 理由があるのでしょう? 喉に詰まる言葉が、 今 眠りにつく、 命ともに目を閉じれば、 今も続く。 訳もぼかす、 染みた形の姿。 零れ落ちてしまう。 燃えた 今までの時が。 形だけを遺し、 既に失った全てさえも忘れ。 今 眠ろうとした夜の音に、 耳を澄ませ、 息の詰まる声の伝に、 消えた明かりの姿。 死や喧しさ、水の流れ、 人となれば、現抜かず。 無為と知れば、 全て証の所為です。 息の詰まる |
イヴェント[short] | 24 | |
713 | 「あなたは誰?」と近付く声が、 遠くから、 彼方を見詰め。 逸る雫が、 届かず消えた。 震えた声が耳に滲みる。 見えていますか? 聞こえますか? 身体が透けて消える その時まで。 淀む時間から、 何時までも、 腕を捕まれている。 もう、 事は為せず儘終わる、 還る記憶迄。 |
error_001 | 26 | |
465 | ハコのなかみを さわるゆびの かんかくのなか、 ハコをどけるように おしえてくれました。 こわがるぼくを、 ころそうと ナイフをもつ、 ガラクタにうもれてきえた、 あなたとわらいあった。 ちかしつのなか、 しずんでいた ずがいのおもうがまま。 じゅわきをもどす、 はいごのガラスからは、 なにもみえないのか。 |
甦生 | ||
合作 | 4020 | 私は既に 死んでいる様です。 体はじきに 朽ちて腐るのでしょう。 忌み名は既に 決めて在る筈です。 あなたも既に 意味に埋もれるのです。 廻る 廻る 命を、 崩して 常闇の中へ 黒くて深い水の淵に、 薄汚れた手 血まみれ 泥だらけの手を、 何処かへ 隠して 消えたの。 此の世は既に 毒が回り続け 足元さえも 崩れてしまうでしょう。 過去も未来も 脆い移ろいでしょう、 意味も無いから 嘘に縋るのでしょうか? 私は未だ 死んでいる様です。 なのに全てを 感じているのです。 鼓動が今に 打ちかけているのは、 あなたが今も 其処にいるからでしょうか? 廻る 廻る 思案に、 甘ったるい香りで誘われ、 眩しく暗い海の奥へ、 それは私を 包んで 浮かばせていった、 最期で 最初の 泡沫 息をして、 鏡を割る 砕けた眼で、 針を刺し続けた。 宵祭、 辿り着いた、 先で頽れた。 釘を刺せない儘だった。 軈て 時は巡り、 目を醒ました先、 首を回していた。 眉唾に 光刺した、 黝い海の 底で、 其処で浮き上がる。 私は既に 死んでいる様です。 あなたも既に 此処で沈んでたの。 |