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剥がされた事 成らずに、 裸足の海辺、 泣いているが、 何か知っているか? 否 今も揺れている。 片隅に投げられていた、 賽の記憶、 未だ見える。 今や見えやしない。 けど 苦しくて、 嗤う。 あなたが形骸化している、 何時までも飾る事象の影。 丑三つ時に縋る私も、 鏡の中に閉じ込められていた。 明かされた事 知らずに、 色褪せる素手、 温もりとか、 何時か見えるでしょう。 目をそらし眠った。 雨の中漂っていた、 賽が転ぶ、 睨んでいる。 最早存在せず。 けど 今は、 揺れていた。 私も形骸化している、 何時までも騙る自分の影。 三叉路迷う霞んだ身さえ、 あの日の中に閉じ込められていた。