全て誰かの為に。
ブイ | ||
2985 | 線路に沿った四辺形、ニクロム線が狂い。 ねじれの位置のドアノブが、等しくないと嘆き出す。 バス停を首に吊るした、古ぼけた注射液。 冷却器の上から見つめ、 暦を引き裂く。 ガンマ線の匂い、 それが逃げる苦さ。 土踏まずだけが、そこに届かず。 減数分裂とシャープペンシルが、 電池で扉を割りました。 名を騙り続けたのは、 便箋とブイですか? 和同開珎の涙は、 幻だったのですか? 朽ちる標識を叩く、見当違いの偏西風。 傀儡となったフラスコが、少な過ぎると嘆き出す。 苦痛の化合物が、極夜を名乗るのなら。 毛糸達が浮き上がって、 食い違った唄。 木偶人形が縋る、 シアン化物の星。 水が朝を汲み、井戸が堕ちていく。 オシロスコープは室外機を取り、 √24の呪縛です。 名を騙り続けたのは、 便箋とブイですか? 和同開珎の涙は、 幻だったのですか? 消え去ったモノは、食い破られ。 それを察しても、既に遅く。 無理数の公式達は、 斯く語りき。 名を騙り続けたのは、 便箋とブイですか? 和同開珎の涙は、 幻だったのですか? あなたを傷つけたのは、 私とエヌでした。 和同開珎が溶けていた、 誰の所為なのですか? 何も解らず儘。 |
⬧ | 97 | |
2450 | 姿見を叩き割り、 その向こうへと入ろうとした。 放物線を描いて動き、 それに慄き逃げ出したので、 暗い場所へと連れ込まれて、 命を絶つのでした。 いたずらに裂けた両腕が、 踏切を押し止めて、 奪い、攫い、足を取られて、 動けなくなりました。 廃れた辰宿を見て、 緋色の空に耳を立てる。 巡り着いた懶い場所で、 訳も分からず彷徨うが儘。 食らい尽くしてしまったので、 行方を眩ましました。 いたずらに裂けた両腕と、 踏切を崇め立てて、 淀み、泥み、足を引き摺る、 全て誰かの為に。 消えることのない傷跡を、 鏤刻されていたので、 在りし日の記憶の中でまた、 あなたに近付くのです。 いたずらに裂けた両腕と、 踏切を崇め立てて、 淀み、泥み、足を取られた、 全て▇▇の為に。 無数の傷跡を残し、 静謐に転じるのか。 |
朔 | ||
1066 | 黒色に染まる輪廻がおぞましくて、 冀うインターホン達の声が聞こえる、 抜け道の奥、裏返しにすれば、 こっちを見るなと誰かが言っていた。 大きすぎる扉、 血の色の天井、 テレホンカードは割れていて、 呻き声が道を塞いだ、 逃げられなくなった。 剥がされた壁紙が、 調から大きく外れ、 ぐちゃり 嫌な快音、 箱の中に仕舞い込んだ、 余所見をしてはいけません。 漏斗のような形を教え込むのは、 消え去る事を望んだ恣意的マイトーシス、 朔望が早く逃げろと命じる、 自らの手で沈めるしかなかった。 二つだけ残り、 気付けずに終わる、 カラーバーは透明になって、 惨い答えがこちらを見た、 青い灯は灯せず。 液状化した逸話、 乱雑に切り刻んで、 ばたり 奇妙な声、 過去の外の異常な世界、 聞こえたふりをしなければ。 大きすぎる扉、 血の色の天井、 テレホンカードは割れていて、 呻き声が道を塞いだ、 逃げられなくなった。 剥がされた壁紙が、 調から大きく外れ、 ぐちゃり 嫌な快音、 箱の中に仕舞い込んだ、 液状化した逸話、 乱雑に切り刻んで、 ばたり 奇妙な声、 過去の外の異常な世界、 何も残りはしないのです。 |
雪が降り全てが白銀に染まれば | ||
1537 | 白に残った足跡、 雪を踏む音が響いた、 昨日は強い吹雪の日で、 目が眩んでしまいました。 朝焼けの景色が、 おはようと囁いてくれて、 カーテンを開けてみたら、 純白が眼に映ってた。 真っ白な景色は どこか切なく、 あの日のことを 思い出した。 雪が降り 全てが白銀に染まれば、 昔のように 遊びました。 凍て付いてしまいそうで、 どんどん積もる数多の雪、 全て飲まれてしまいそうで、 少しだけ怖く感じました。 じゃれあって だるまをつくり さむくなってきたけれど はしりまわって すこしつかれて あそんでたら よるがきていた 真っ白な景色は どこか切なく、 眼を奪われて、 見つめました。 雪が降り 全てが白銀に染まれば、 昔のように 遊ぶのでしょう。 そして冬が終わり、 雪は融けていった。 そして冬の終わりには、 紫の花が咲くでしょう。 真っ白な景色は どこか切なく、 あの日のことを 思い出した。 雪が降り 全てが白銀に染まれば、 昔のように 遊びました。 真っ白な景色は どこか切なく、 眼を奪われて、 見つめました。 雪が降り 全てが白銀に染まれば、 昔のように 遊ぶのでしょう。 白に残った足跡、 雪を踏む音が響いた、 |
望 | ||
771 | ᚲᛁᚾᛋᛗᚱᚱᚾᚷᛟᛘᛗᛋᚲᛏ ᚲᚢᛁᚾᛏᚺᚾᛏᚾᚲᚷᚲᚲᛖᚱ ᚾᚲᛗᚾᛟ ᚢᚷᛋᚾᛋᚱᛒ ᚲᛏᚹᛗᚱᚾᛏᛞᚲᚷᛁᛏᛁᛏ ᛟᚲᛋᚷᚱᛏ ᚲᚾᛁᚾᛏᛃ ᛏᚱᚺᚾᚲᛞᚺᚹᚱᛏᛁᛏ ᚢᚲᚷᚷᛗᚹᚺᛁᛞ ᚾᚷᚱᚱᚾᚲᚾᛏ ᚺᚷᛋᚱᛏᚲᛒᚷ ᚲᚲᚱᛟᚲᚲᚺᚱ ᚲᛟᚾ ᚾᚨᚾᛟ ᚲᚨᛁᛞᛟᚲᚢᛋᚺᛁ ᛏᛖᛗᛟᚾᚨᚾᛁᛗᛟᚾᚨᛁᚣᛟ ᚱᛏᚾᚣᚤᚾᚲᚹᛟᛖᚲᛗᚾᚺ ᚲᛖᛋᚱᚲᛏᚹᚾᚾᛞᛋᛁᛏᛗᛁᛏᛋᛋ ᛋᛒᚷᚺᚲᚾᚷᚱᛏᛗᛃᚱ ᛗᚱᚾᛏᛞᛋᛗᚱᛋᚲᚾᚲᛏ ᚠᛏᛞᚲᚾᚱ ᚲᛞᚲᛉᚾᛟᚹᚱ ᚲᚱᛒᚺᛏᛗᚾᚾᛏ ᛗᛁᚲᛖᚷᚲᛏᚱᚹᛗᛏ ᚨᛁᚺᚺᛏᛗᛋᛉ ᛖᛃᚲᛋᛏᛁᚹ ᚱᛉᚾᚲᚱᚲᚾᛞ ᛞᚨᚲᚨ ᚱᚨᚾᚨᚾᛁ ᛗᛟᚾᚨᛁᛏᛏᛖᛒᚨ ᛏᛟᚲᚢᚾᛁᛁᛗᛁᚾᚨᛋᚺᛁ ᛟᚲᛋᚷᚱᛏ ᚲᚾᛁᚾᛏᛃ ᛏᚱᚺᚾᚲᛞᚺᚹᚱᛏᛁᛏ ᚢᚲᚷᚷᛗᚹᚺᛁᛞ ᚾᚷᚱᚱᚾᚲᚾᛏ ᚺᚷᛋᚱᛏᚲᛒᚷ ᚲᚲᚱᛟᚲᚲᚺᚱ ᚲᛟᚾ ᚾᚨᚾᛟ ᚲᚨᛁᛞᛟᚲᚢᛋᚺᛁ ᛖᛃᚲᛋᛏᛁᚹ ᚱᛉᚾᚲᚱᚲᚾᛞ ᛞᚨᚲᚨ ᚱᚨᚾᚨᚾᛁ ᛗᛟᚾᚨᛁᛏᛏᛖᛒᚨ ᛗᛁᛏᛖᚲᚢᚱᛖᛏᛖᚨᚱᛁᚷᚨᛏᛟᚢ |