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徐に薫る、 刹那の火駆り。 綾模様の信号と、 舗装された痛覚。 御託に呼応する、 朧げな火駆り。 ノイズ交じりの川面に、 貌は映らず。 九路を抜け 世に在らぬ道塗を 霧と共に 足を踏み外す勿れ 幸と為れ、 誰が風に憑依し、 穢れた為人を 悔やみ眩ますのか。 朦朧は糧、 彼誰刻も死せず、 紐の付いた孤独を 蛇に擬えて。 九路を抜け 世に在らぬ道塗を 霧と共に 足を踏み外す勿れ 幸と為れ、 誰が風に憑依し、 穢れた為人を 悔やみ眩ますのか。 朦朧は糧、 彼誰刻も死せず、 紐の付いた孤独を 蛇に擬えて。/ 黒を抜け 世に在らぬ導徒を 錐と共に進め