Geolyte Meteos
標識 | 6478 | |
289398 | 誰もいない市街、 何処にも消えず、 残る青い標識。 誰かに置いてかれ、 待ち侘びていた。 あの型は今何処へ? 其処は何もない跡地だが、 巡り廻り歩き、 ヒトが創り出すあの信号の、 謎も解けずに。 忘れられた標識は、 無意識に指を差す。 出入口も分からず、 渦を巻く世へ。 人がいない都会、 只管迷い、 何度も出くわす道。 誰かが置いていった。 待ち草臥れた。 その線は今何処へ? 此処でサイレンが鳴り響く、 時間は夜なのに。 誰かが残したあの暗号も、 思い出せずに。 役立たずの電話機は、 デマだけを集め出す。 嘘も誠も知らず、 波を打つ夜に。 彷徨い走り蹴飛ばし、 足が竦むほど、 空き缶も目覚めし転がり落ちるまで、 探し出さねばと口遊む。 忘れられた標識は、 無意識に指を差す。 出入口も分からず、 渦を巻く世へ。 役立たずの電話機は、 デマだけを集め出す。 嘘も誠も知らず、 波を打つ夜に。 |
夢路の街 | 3272 | |
97112 | 目に見えていた、 森と街の中。 住家をなくした、 彼の手跡。 手を合わせていた、 波と渦の中。 夏の夜に消えた独り言。 青空広がるこの大地に、 見つけた近未来。 真っ二つになった狭間の中で、 始まる御伽噺。 自然の中で歩き走りと、 彷徨い続けていた。 只管ただ歩いた先には、 何が見えるのだろう。 森の中駆け抜けて、 辿り着き見た街並みが、 何処かで呼んでいる気がしたんだ。 身体が動き出す。 目に見えてきた、 建物の間。 誰かの影をも忘れ去られ。 咲き煌めいた。 芽生えた記憶が、 何処かで鳴いていた。 嗚呼。 歩いた精神世界の中、 惑う心の底。 足跡の先、脳裏の中に、 誰かがいるみたいで。 招く様に聞こえる人影が、 身体を引き寄せる。 架空の看板の中、 冴えた音が聞こえてくる。 すると目を隠されて、 突如消されてしまう様に、 いつの間にか飛ばされてしまった。 見飽きていた薄日。 手を差し伸べた。 獣道の中。 迷宮を駆け抜け辿り着いた。 手を差し出した。 まだ続いていた。 再び現れた街並み。 幻想が緩み、 視界が掠れる。 あの景色脳裏に焼き付けて。 みんなさよなら。 また逢える日まで。 そう想いながら目を閉じた。 |
消えゆくソウゾウ | 1332 | |
35667 | 私は音を生み出すこと、 いつの間にか嵌っていて、 今日も聴かせたいが為に、 夢中で何かを作っていた。 新しい音を生み出す度に、 気付けば時間だけ飛んでいった。 仮想空間という名の宇宙に、 記憶も残せぬ儘。 音を重ね、創り、増やして、 そして他の音に埋もれて、 (モノガナしいオト) 沈んでゆきながらも、 聴いてくれたらと願うだけ。 (メバえるサビしさ) (モノガナしいオト) (メバえるサビしさ) 私は色を生み出すこと。 知らぬ間に趣味になっていて、 今回も見せたいが為に、 ペンを走らせていた。 自分なりの色を写す度に、 気付けば埃に纏っていた。 ネットの中という名の銀河に、 歴史も留まらぬ儘。 色を重ね、描いて、彩り、 そして他の絵に掻き消され、 (フルびたデジタル) 溺れてゆきながらも、 観てくれたらと想うだけ。 (コドクのムナしさ) (フルびたデジタル) (コドクのムナしさ) 悩んで考えて作り上げた。/手を動かしそして出来上がった。 でも期待はしない。そう思っていた。/だが見られはしない。そう思っていた。 きっと周りも同じなんだろう。/多分周りも一緒なんだろう。 それだけ考えていた。/そんな妄想をしていた。 時を重ね、溜まり、嵩張り、 そして、天地の空に紛れ、 (ミンナミてくれる) 透けて薄れながらも、 分かち合えたらと祈るだけ。 (そうオモいたいな) 皆同じように生まれて、 今の気持ち繋ぎ合わせて、 (イマこそキモチと) 好きなようにソウゾウして、 満足するまで進むだけ。 (セカイをツナげて) |