全て新参者の所為です。
心理 | 146 | |
4823 | 足りないと呟く、足りないモノは。 散らばりかけも見てはいませんでした。 爪痕を残せど、夢物語。 烏合に飛来して、衆となりました。 六づつ区切る、八色の音。 曖昧な廃線、只見下ろすのみ。 ケミカルで照らされ、何も言えずに。 意味を無くしたまま何処かへと消えた。 曰くは 「忌みを立てれば意味を持てるのだろう?」 鍵は心を指し示しはせず、 蝋で固めては、 理想を見つめ対を成していた。 だれかの所為にしている。 膨らんだ脊髄、 溶けた無意識、 不死鳥という名と、 ラプラスの悪魔、 限りない方眼、 大きな何か、 腐る海王星、 膨らみ続けた。 足りないと呟く、足りないモノが。 意味を忘れて此処に至るのですか。 電子の海の中、結えられても。 何をして終われば、仕合せなのですか? 曰くは 「どうして呆気者になったのだろう?」 鍵は心を指し示しはせず、 蝋で固めては、 理想を見つめ対を成していた。 あなたの所為にしている。 |
冷夏 | 27 | |
合作 | 371 | 開かず、緑の冬は。 蛍、夢物語。 こちら、見つめる影は。 何を求めているのか。 明くる、緑の冬も。 只の、冬と変わらない。 あちら、見つめる影は。 何処へ行きたいのだろう。 腐草蛍となって、 終いには緒が切れて、 燃ゆる火を臨み立っていた、 あの日の理想像は、 見る影も無くなって、 今じゃもう忘れた。 嫌だもういっそのこと、 全て消えてしまえば。 黄昏て考えてた、 涼しい夏の詩。 続く、緑の冬は。 皐月、鈴風吹いて。 こちら、向かいし影は。 何を覚えているのか。 終わる、緑の冬も。 白雨、余りに白くて。 あちら、向かいし影は。 何を忘れたのだろう。 無物草は枯れ、 備前海月が浮いた、 燃ゆる火を臨み立っていた、 あの日の理想像は、 見る影も無くなって、 今じゃもう忘れた。 嫌だもういっそのこと、 全て消えてしまえば。 黄昏て考えてた、 涼しい夏の詩。 |
∆ | 39 | |
1109 | 右の掌で 触り尽くされ、 等号で結ばれては、 もはや逃げ道など無い様で、 亡き声は誰もかもが聴き、 囲われてしまいました。 君の掌で 押さえ付けられ、 嫌になって逃げ出した先、 暗闇で蹲った。 それは酷く侵されて、 只黒く染まってゆく、 やがて塵と化すのでしょう。 全て新参者の所為です。 光を浴びる為の 反芻と、 近似式で結ばれて、 また罪を重ねて蔓延し、 殻が抜け落ちて悶えてる。 皆は耳を傾けた。 ブラウン管の中で 事切れて、 ああ真っ赤になって消えてゆく、 日陰者になってゆく。 やがて塵と化すのでしょう、 只黒く染まってゆく、 それは酷く侵されて、 何時までも続いていくのです。 それは酷く侵されて、 只黒く染まってゆく、 やがて塵と化すのでしょう。 全て███の所為です。 携帯ゲームの中にて、 助けも呼べずに。 |
∆∆ | 33 | |
876 | 夢はくら色、 火を嫌い続け。 人の性を突いて、 素性の知れた謎々。 夏色や春色、 気づかれない痣。 崖が見え続ける、 摩天楼に佇む。 杭を打ち、 移転した、 真似事の眼。 未だ断ち切れぬ所縁は、 戸を叩いて、 妬ましき黒色の過去、 焼き切れず未だ閉じても。 手を伸ばす泥濘を、 背中に。 慣れ果てた地面に浸かり、 身体を作り変えてく。 図られぬ顔色、 愛し愛されて。 目処も立てず走り、 手首を裏返される。 火を求めた音色、 把握すらされず。 借り物を被って、 やがて外せなくなる。 纏わって、 王を待つ、 真似事の眼。 手を伸ばす泥濘を、 背中に。 慣れ果てた地面に浸かり、 身体を作り変えても。 断ち切れぬ所縁は、 戸を叩いて、 妬ましき黒色の過去、 焼き切れず未だ閉じ。 懐を隠して、 眼を閉じていても見えるのです。 全て新参者の所為です。 未だ断ち切れぬ所縁は、 戸を叩いて、 妬ましき黒色の過去、 焼き切れず未だ閉じても。 手を伸ばす泥濘を、 背中に。 慣れ果てた地面に浸かり、 身体を作り変えても。 まだ。 ただ。 集まられた呑気者は、 沈み続けるのか。 |
∆∆[short] | 11 | |
208 | 夢はくら色、 火を嫌い続け。 人の性を突いて、 素性の知れた謎々。 杭を打ち、 移転した、 真似事の眼。 未だ断ち切れぬ所縁は、 戸を叩いて、 妬ましき黒色の過去、 焼き切れず未だ閉じ。 懐を隠して、 眼を閉じていても見えるのです。 全て新参者の所為です。 夢はくら色、 |
∆[short] | 8 | |
259 | 右の掌で 触り尽くされ、 嫌になって逃げ出した先、 暗闇で蹲った。 それは酷く侵されて、 只黒く染まってゆく、 やがて塵と化すのでしょう。 全て新参者の所為です。 光を浴びる為の 反芻と、 ああ真っ赤になって消えていく。 日陰者になっていく。 やがて塵と化すのでしょう、 只黒く染まってゆく、 それは酷く侵されて、 何時までも続いていくのです。 |
メモワール[short] | 22 | |
合作 | 268 | 小さな裂け目の中、 酸素が薄くなり、 何時割れた鏡、 空蝉の如く。 一つの枯れた葉っぱと、 二粒のタツノオトシゴ、 夙に願ったいつかの、 三日月に。 紡いだ記憶の遥か彼方、 ふと見上げた空は瑠璃色で、 染み渡る鈍痛が、 全て融かして往きました。 紡いだ記憶の遥か彼方、 ふと見上げた空は瑠璃色で、 染み渡る鈍痛が、 全て融かして往きました。 |