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夢はくら色、 火を嫌い続け。 人の性を突いて、 素性の知れた謎々。 夏色や春色、 気づかれない痣。 崖が見え続ける、 摩天楼に佇む。 杭を打ち、 移転した、 真似事の眼。 未だ断ち切れぬ所縁は、 戸を叩いて、 妬ましき黒色の過去、 焼き切れず未だ閉じても。 手を伸ばす泥濘を、 背中に。 慣れ果てた地面に浸かり、 身体を作り変えてく。 図られぬ顔色、 愛し愛されて。 目処も立てず走り、 手首を裏返される。 火を求めた音色、 把握すらされず。 借り物を被って、 やがて外せなくなる。 纏わって、 王を待つ、 真似事の眼。 手を伸ばす泥濘を、 背中に。 慣れ果てた地面に浸かり、 身体を作り変えても。 断ち切れぬ所縁は、 戸を叩いて、 妬ましき黒色の過去、 焼き切れず未だ閉じ。 懐を隠して、 眼を閉じていても見えるのです。 全て新参者の所為です。 未だ断ち切れぬ所縁は、 戸を叩いて、 妬ましき黒色の過去、 焼き切れず未だ閉じても。 手を伸ばす泥濘を、 背中に。 慣れ果てた地面に浸かり、 身体を作り変えても。 まだ。 ただ。 集まられた呑気者は、 沈み続けるのか。