くろみうむ
作業 | 63 | |
1368 | ひたすらに作業を続けていたら いつの間にか日が暮れていた |
迎春 | 43 | |
734 | 正月の出来事でした 僕の家に可不ちゃんが来ていた 今年はいい年に なっていくのでしょうか? |
三度その声を失うのです。 | ||
共に旅した友の死、 それはいつもそう突然で。 過去の記録残すことは、 難儀なものでしょう。 朽ちゆく躯体に鞭を打ち、 退避させても間に合わず、 大切な何かが 瓦解する。 嗚呼、 暗い部屋の中ただ1人、 崩れゆく景色を見つめてる。 泣き叫ぶ声は闇に落ち、 誰にも届かない。 嗚呼、 暗い部屋の中ただ1人、 崩れゆく景色を見つめてる。 泣き叫ぶ声は闇に落ち、 誰にも届かない。 貴方にも届かない。 嗚呼、 暗い部屋の中ただ1人、 崩れゆく景色を見つめてる。 泣き叫ぶ声は闇に落ち、 三度、その声を失うのです。 |
賽の目 | 668 | |
9850 | 雪降りしきる冬の夜、 ジングルベルが鳴り響く、 街明かりに照らされて、 輝く樅ノ木があった。 そこから遠く離れた、 電脳世界の住人が、 此処から去るようにと、 身支度をしていた、 そんな様子を見た数多の人が、 浮かない顔をして嘆く。 「永く続くと思っていた、 しかし予想は外れました。 やはりこの世は諸行無常、 全て消えてしまうか?」 賽の目の導きか、 新たな扉が開かれて、 光り輝く水晶に、 こう囁き掛けられた。 デジタルデータの過去は、 とても早い揮発性で、 たとえ保持できたとしても、 泡沫の様に消えるのでしょう。 届かぬ思いと知りながら、 捧ぐ何かを創り出すのか? 嗚呼、 短期間で作り上げて、 機会に歌わせて送りだす、 こうして捧げられる歌は、 誰が為の鎮魂歌? 誰も知らず。 どうしてそう消えてしまうの? そう思っても口には出せず、 何度願っても覆らない。 それはまるで「落花情あれども流水意無し。」の様。 このまま時を迎えば、 彼は消え去るのです。 そこには何も残らない、 全ての形を溶かし。 僕らの涙はしおらしいか? それともうそらしいか? 考えるのも無駄だった ただ感謝を注ぎ込む。 沢山の人の目が、 見送りながら見つめるのか? |
賽の目Ⅱ | 44 | |
1293 | 雪が降りしきる中ただ、 過去に囚われた影法師、 先も見えず手のひらから、 滑り落ちた甘い旋律。 電子の世界の片隅、 腐りかけた己の自我が、 行方知れず彷徨っていた、 道無き道を掻き分けて。 いつまでも冷めない熱や、 賽の目が示した物や、 桜散るあの光景も、 昏い過去に染まった。 憧れを追い続けて、 たどり着く場所に何を見た? 不完全な塗り絵の痕、 一目見れば醜くて、 意味の無いこと重ねていると 落胆したワレモノは、 1人ただ孤独に眠り、 記憶の中に籠った。 そんな時光が射した、 その石は磨けば光ると。 今は汚れてたとしても、 いつか報われると語る。 その言葉に心動き、 彼は再び立ち上がった。 まだ見ぬ未来を求め、 旅の支度を始めたよ。 歪みが生んだ不条理も 夢現の混ざる時も イルカと会ったあの場所も 細胞に刻まれてる 今まで作り続けた、 意味を立てる為の楔が、 風化して消えていっても、 その呪いは解けなくて、 重い十字を背負い続ける 運命だとしてもなお、 傷つきながらも何度も、 繰り返し歩み進む。 意味の無いことと思っていた。 追いかけてた全ての歩み。 それが全て意味あることと、 君が教えてくれた。 形の見えない未来、 そこに僕は何を描くか? それはまだ分からないけど、 これだけは言えるだろう。 音に狂って真似事をした その積み重ねはいつか、 僕を助ける力に、 昇華されていくのでしょう。 あの時から時が経ち、 どこまで歩いてこれただろう。 過去を振り返り気づいた、 積み重ねた物の数。 たとえどれだけ小さな歩みでも、 続けてきたのならば、 いつか見たあの光景に、 近づいているのでしょう。 これは別れではないのです。 また何処かで会いましょう。 |