雨に濡れた長靴、 あじさいの花が切なくて。 傘を回した、ふたりのひみつ、 雫がこぼれぬように。 手を振った、 その笑顔が、 さいごだとは知らず、 またねと言えたあの日には、 桜散れば、 夏が来ていた。 坂道を照らす ゆうやけ空を、 想い出しても 悲しくて。 名も無き唄を 空に託せば、 雨が上がる時を 待ちました。 遠く、遠くの空で、 声が聞こえた気がしたから、 ただひたすらに走り回って、 背中を押されたような。 むつまじく こまをまわし わらうのに むちゅうで めをとじて あすをえがいて そんなひびを ゆめにみていた 坂道を照らす ゆうやけ空を、 想い寄せて 握りしめた。 名も無き唄を 空に託せば、 雨が上がる時を 待つのでしょう。 彼の世へと向かうあなたに、 どれだけ強い風が吹こうと、 ゆるやかに祈り捧げ、 瑠璃色の石が堕ちました。 坂道を照らす ゆうやけ空を、 想い出しても 悲しくて。 名も無き唄を 空に託せば、 雨が上がる時を 待つのでしょう。 坂道を照らす ゆうやけ空を、 想い出しても 悲しくて。 名も無き唄を 空に託せば、 雨が上がる時を 待つのでしょう。 雨に濡れた長靴、 あじさいの花が切なくて。 傘を回した、ふたりのひみつ、 涙がこぼれぬように。