妖しげに教誨する拵者が、 密告をし、 好意を寄せ集めているのか、 裏側に気付かぬ怯者の集いが、 掌の上で軽快に踊っていました。 シトリンの指輪の輝きが、 大衆の目を眩ませてしまう、 煩わしい負荷によって、 からだが潰れるのでした。 不鮮明な怨言、 型を模したナメクジが、 軌跡を断ち切り青く光り、 ぽつりと音を立てて落ちました。 不両立な艶羨、 言葉だけの無才たち、 頭を抱えてあらを捜す、 全てみんなの所為です。 縛られた果実をもぐ愚かな人が、 檻の上、転がり落ちていくのだろうか、 月の上に座る一人の██が、 あの日の事を、 想い出して歌っていました。 豹変が生み出す軋轢が、 傍近を二つに切り離した、 ややこしい詞遣いで、 蜘蛛の子を散らすのでした。 どろりとした唸り、 形骸化した此の世は、 煌めき焼き切り赤く光り、 めしゃりと音を立てて崩れてく。 ふしだらな火種に、 蠅の如く群がる者、 息を殺して索る儘、 ぷつりと生涯を終えてしまう。 名を隠し行方が知れずに、 巡り合い離れてく、 釘を刺す位置に迷いながら、 横暴に穴を広げてくのです。 不鮮明な怨言、 型を模したナメクジが、 軌跡を断ち切り青く光り、 ぽつりと音を立てて落ちました。 不両立な艶羨、 言葉だけの無才たち、 頭を抱えてあらを捜す、 全て███の所為です。 脳を侵されてしまったのか、 視ないでくれと懇願しても、 沢山の顔が此方を向いて、 凝視していたのか。