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繋がる波が経つ、 遠回りした終着の音。 湯面に二度とない、 疎は元より滲んでいる。 黒に触れ、白を弾いて、 地面に落ちたバネを拾った。 夜が咲いた、名詞を割いた、 瞑想を貫いた。 嘗ては 色もない 羽根の身で、 譫妄を敵えた 欲に満ちて。 端で粗く蕩けた、 遣い手の掛減りを。 その日の味を聞く、 地面に転がる草を置いて。 あなたは見えますか? 違う。 クロにフれ、 シロをハジいて、 ナズむオトにミを オトとしていた。 ハナがサいた、 キイロくサいた、 アカイロのハナはドコ? 嘗ては 色もない 羽根の身で、 譫妄を敵えた 欲に満ちて。 端で粗く蕩けた、 遣い手の掛減りを。 数え流し紡ぐ、 薄い白の 薄い生地の。 崩れて、 逸れて、 灯を抱えて走る。 嘗ては 色もない 羽根の身で、 譫妄を敵えた 欲に満ちて。 端で粗く蕩けた、 遣い手の掛減りを。 繋がる波が経つ、 遠回りした終着の音。