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それはどれほど辛いのでしょう、 全て汚され捨てられて、 それがどれほど辛くても、 見捨ててゆくのはだあれ? それは辺りを血色に染める様で、 ただそこにぺたり座り込んで、 染みたよもや紅のドレスを纏った、 白銅色の人形でした。 波が揺れ姿を残す間もなく溶けて。 身を投げ棄てる、 一人また一人胸を潰して、 混沌を植え付け、 錯乱してく意識の中、 自らの首が背中を見つめていた。 それはどれほど痛いのでしょう、 全て剥がされ晒されて、 それがどれほど痛くても、 傷つけゆくのはだあれ? それは辺に鍵をかけていく様で、 ただそこにひたり座り込んで、 染みたよもや紅玉で出来たナイフを、 白銅色の皮膚に食い込ませた。 悪を殺し心的外傷を対価に救ったとき。 身を投げ棄てる、 一つまた一つ胸貫き、 傷跡を庇って、 錯乱してく意識の中、 精一杯の笑みをただ見せつけて逝った。