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何かをそこで夢見ている、 震える心を隠して、 何かをそこで描いている、 絵の具で汚れたその指で。 あなたとそこで夢見ている、 小さな身体を託して、 あなたとそこで描いている、 不思議な世界をひたすらに。 彼らは私に「おいでよ」って告げた。 照らす朝日を窓からただ見ながら、 風が吹くあの日を願っていました。 自らの未来に気付かぬ儘、 大人の夢へと迷い込む、 日和見の彼女は何処へ? あなたとそこで夢見ている、 かすかな祈りを隠して、 あなたをそこで見つめている、 朱色に輝く宝石を。 何かをそこで夢見ている、 揺らいだ心を託して、 何かをそこで見つめている、 気弱なわたしをひたすらに。 あなたは私に「素敵ね」って告げた。 照らす朝日を窓からただ見ながら、 風が吹くあの日を願っていました。 自らの未来に気付かぬ儘、 大人の夢へと迷い込む、 日和見の蕾は何処で? あの人が描いた世界に呼ばれて、 追いかける彼らを見ていた、 わたしにも。