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浅瀬に打つ仇波が、穴に流れ込み。 歪曲する玄同後、 鹿は日に鳴きますが、 寒心な水薬は、煩わしい儘で。 薄氷を履むも尚、 追い続けていた。 二つ折りの煙霞から、 縺れを生み続ける覚え書き。 忽焉に刺す夜露が、 塊を破りました、 今以て惜しまれる別れに、 何を見出しますか? 兎の死を、鶴が哀しんでいる。 信号が響もす街を、 滲ます雨が落ちる。 貼り付いた細胞が、燈籠の様で。 言霊が思想を象る。 塗り重ねたのは誰? 咽を絞められているのは、 全てあなたの所為です。 忽焉に刺す夜露が、 塊と流れ落ちる、 融ける様な夢を見ていた。 全て永別の所為です。 「どうか覚えていて」 とは、傲慢ですが。 彼が云うには、 「去る者は日々に疎し」と。 忽焉に刺す夜露が、 塊を破りました、 今以て惜しまれる別れに、 何を見出しますか? 忽焉に刺す夜露が、 塊と流れ落ちる、 融ける様な夢を見ていた。 全て永別の所為です。 祈りが失われるまで。