: 2778
: 106
心芽生えたときに、 そこにあったモノ達は、 僕を虜にして離さずに、 夢を押し付けてきた。 目の中見える事象、 想いを映すビジョン、 それは僕の心に響いて、 秘めた夢に気付いた。 溢れ出した頭に見えるモノ、 それを白紙にそっと描くこと、 僕を掴んで、また閉じ込めて、 世界への扉を開けた。 手作りの空に映った、 星々を眺めている。 輝いていた。 微睡んでいた。 全て名の無い為です。 想いの丈は巡り、 それをぱっと筆にのせ、 僕はからっぽのまま夢見る。 自分だけの幻想(せかい)を。 聞こえない言葉に嘆く誰か、 言葉があるのが許せない彼、 意味は違えど、吐き出す[星]は、 ただ美しく輝いて。 手の中の世界(うみ)に描いた、 心の赴くままに。 ただ従順に、 されど無邪気に、 想像を張り巡らせ。 星空を眺め誰かが言った、 「夢物語を描くのは何故?」 夢で出会った、二度と逢えない、 あなたの姿が見たくて。 手作りの空に映った、 星々を眺めている。 輝いていた。 微睡んでいた。 全て名の無い為です。 手の中の世界(うみ)に描いた、 心の赴くままに。 ただ従順に、 されど無邪気に、 全て名の無い君の為に。