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呪われたこの身の行方、 厭わしい酴醿が綻ぶ、 腐った我執を潰し、 憎しみに焼け死なされている。 祝われた虚偽が打たれ、 今も見えぬ夢から覚めて、 不本意の言葉を濁し、 自意識過剰に迫っている。 無闇に去って首を括る。 全て囈語の所為でした。 遜らずに罵詈を浴びせ、 どうしようもない悪人が、 曲がった心が、 自棄を起こしてて、滓になる。 囚われた命の在り方、 優曇華を摘んで玩ぶ、 蟠りに操られ、 嘆かわしく魂を穢す。 救われた者が逃れ、 今に失せる罪人を捨て、 花は尚咲かない儘、 純潔な心を弔えぬ。 情に委ね、余燼を灯す。 汚い復讐の為に。 零落れてから世を憚って、 爛れた心の影、 幽暗に隠れてても、 無駄と知り、諦めた。 徒花に彩られてて、 流離う意味まで失う。 暗闇を騙る蛍の様に、 静寂の夜を乱す、 禍々しい声を放つ、 鴉は微笑んでいる。 盗人の昼寝と同じ、 邪な野心を暴く。 遮られた日差しの中身が、 妬ましい炎と化す、 人に忌まれるこの眼球、 又もや見えなくなる。 情に泥み、死灰が哮る。 全て囈語の所為でした。