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三面鏡の奥、 ネジを外して覗き込む。 放射状に流れる水が、 腐り落ちてしまっていたので、 淡い箱に閉じ込められて、 どこかへと消えました。 ひたむきに溶ける指先が、 街灯を惨く照らし、 回り、捻り、首へと落ちて、 止まってしまいました。 壊れた空の下で、 赤く光った雨音を聞く。 吸い込まれてほの暗くなり、 探しても見つからずいました。 あまりにも眩しすぎたので、 目を閉じてしまいました。 ひたむきに溶ける指先と、 街灯に身を委ねて、 絡み、揺らぎ、首から落ちる、 全てあなたの為です。 見渡す限り穴が空き、 刻み込まれたので、 無くした音はもう戻らずに、 あなたを見つめるのです。 ひたむきに溶ける指先と、 街灯に身を委ねて、 絡み、揺らぎ、首から落ちる、 全て■■■の為です。 繰り返し穴を開けて、 正常に戻れたのか。