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優しい声が其処にあった、 地をかけめぐるあなたの声。 あの日は確か霽れの日で、 瞬きしたらもう消えていた。 時を知らせるかねのねも、 さぁ帰ろうとただ、 静かに伝えてくれたけど、 踏み出すと、 夜が深くなる。 終焉の天は 艶やかな黒で、 動けなかったと 思います。 時の名を 我が儘に付けたら、 はとの音が 聞こえました。 太陽系の外へ、 次々堕ちる此方の影。 叫ぶ声は残らない。 次元の狭間に溶けて逝く。 きえてゆく あかいろのひも つたえても わすれて めをとじていて さびしそうに ないていた かみがなびいた 終焉の天は 艶やかな黒で、 掴まれた所為で 動けずに。 時の名を 我が儘に付けたら、 鳩の音が 聞こえたのさ。 昔の和歌のイミは、 もう遺されず、 きゅうそくに風化してゆく。 灰となり塵と化すでしょう。 終焉の天は 艶やかな黒で、 掴まれた所為で 動けずに。 時の名を 我が儘に付けたら、 鳩の音が 聞こえたのさ。 終焉の天は 艶やかな黒で、 掴まれた所為で 動けずに。 時の名を 我が儘に付けたら、 鳩の音が 聞こえたのさ。 優しい声が其処にあった、 地をかけめぐるあなたの声。