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一人きり、 付けていたランプはもう消えたけど。 読めない様な文字を書く、 後ろは誰も居ない筈でしょう? 残した憂いを掻き消して、 涙拭き取る事も出来ず、 今際の際にて息をしてて。 探す、 ぐるりと回して、 理性の無いバケモノを、 忘れて仕舞った。 焼きつく記憶、 目隠し歩いた。 路傍に隠した花の名は、 誰もわからないの。 離れ離れになれば、 何時しか傷も癒える。 名残も無い片隅から、 生まれた意味を知る筈も無く。 彷徨う足を掴んでくれ。 耳を持たない色のズレが、 水で満たした部屋で泳いだ。 揺れた。 揺れては泳いだ。 意図が見えない箱庭、 息を掘り起こす。 塞いで 瞼。 開けずにいました。 あの時の言葉の意味すら、 知り得ない様です。