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現世の中祓う際の華が、 遊子、鞘翅し、哀れと嘆く硝石の意趣が、 滞るのだ。 あなたが示す、症歌の意味はないと、 囁く声。 嗚呼、絡まる想い狂う私は,響めくだけなの? 風月希うのみ、闇夜の中で、 曲がる嚢の目、 消える虚偽の音に苛まれてる。 置いていかないで! ただ願うだけ。 また騙されて、箱庭の中。 あなたが死者だと知るのはまだなのです! 抗えぬまま、朽ちて消えた。 最後の言葉取りこぼしては、 「もう行かないでよ!!!」と叫ぶ声を、 如何か忘れぬ様に。 僻む想狂と最古の空席、 壊れる歯切れ悪い時計が、 錆びた躰に映し出されるは、 ただの過去と遺言の花弁! 他の音に還る奏歌に、 帰りを待たぬ人々の狂歌を、 まだ足りないという叫びを混同。 可笑しくなっている! また注ぐ苦痛に対されて! 消されては、殺されぬものも、許されぬものも、 あなたに愛してもらいたくて! 掻いた音を遮る、水の声、 殺して、嗚呼殺して! もう何も無いんだ。 月夜は死ぬ。 外れた音の枷となる回答、 消えてしまえばいいんだ。 天誅! される夢の中にある、 あなたの想う宵の死奏傷管が、 消えてく嗚呼、消えてく。 僕の声も消えてしまうだけ、 さよなら消えゆく記憶の中で、 また会えるよ、泣かないでよ、 消える消える消える宵の中へと堕ちてしまった。 如何か忘れぬ様に。 如何か、忘れぬ様に。