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ぼやけた路地裏の 地べたに咲く 名の無い きれいな花 香りに誘われて 出づる 鳴る 腹の虫 靴の音が 虚しく響く 凪ぐ街を 揺蕩う 蒼い空 孤独な旅 志学の徒 描く未来に 救済を 見逃した過去には 制裁を 揺らぐ その奥歯を 噛みしめた 花は 末路を 知るのでした 隙間より覗いたそれは 変わらない、でも確実に 消えたかつての面影は温かく優しいものでした。 「・・・・・・本を読むならいいかもね」 息を呑む、紫、根無し花 微睡みから覚めず 彷徨い行く 手に引きずられ 起きる 夢ならば良かったと 思い 頭を 振った 細い体を かき抱いた 記憶から 消していた 朱い街 サビた匂い ■■■虫たちの 晩餐を 隙間より覗いたそれは 変わらない でも確実に 消えた かつての面影は 温かく優しいものでした 違えた 言葉の諍いと 欠けた あの日の日常と 救い無き 蝶々の羽に やがて 崩れ落ちた 根無し花 お日様も 眠りについて 下がり来る 闇夜の帳 抜けた 奥歯の血を 舐めた いつまでも 止まぬ 痛みの波 枯れたウタ いちめんのはね 戻り来る 冷える路地裏 擦り切れた 膝を抱えた すずをぬう 萎れた 根無し花

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2024-12-18(ver.1470)

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