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ひとりぼっちの帰り道 見慣れたいつもの景色 何処からともなく声がして 私の小さな手を引きました 辺りは暗く何も見えず 灯りを探し手探りで歩く 冷たい何かが指の先に 触れたのも束の間 鼓膜にこびり付くその調べは 殺せど泣き止まぬ五月の蠅 私の心臓を強く強く掴んで 離さないのです それを一口飲みこんでみると まるで名も知らぬ魚の小骨 私の喉奥に深く深く突き刺さって 抜けないのです 遺された僅かな足跡も 少しずつ埋もれていく 得も言えぬ複雑な思いを 本当は認めたくはないけれど 降り積もり澱んでく白雪と 使い古された貴方の轍 それらは私の魂の一部となり 脈を打つのです 秋の向日葵の花束を 誰に手向ければ善いのでしょうか 散りゆくその花弁の旅先から 目が離せないのです 私が最後に見たものは 腐り朽ち果てた貴方の身体 眩暈がする程に無垢な薫りが 脳に焼き付いたのです 嗚呼 初めから答えは 手の内にあったのに

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2024-12-18(ver.1470)

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