榛名沖
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724 | ゲーム機の画面越しに、 蓋を開けず朽ち始め、 所縁なきたわむれの中、 文字盤を見ていた。 瞬間、赤空に、 雲間を縫う 光の筋たちの、 その天頂さながらの、 踊りを見た。 消えてなくなりました。 水を吐き出すように、 鈍い色にかき混ぜて、 所以故の間違いから、 逃げられはしない。 天頂さながらの、 雲間を縫う 踊る贋たち、 あの瞬間、赤空に、 光を見た。 このチャンネルは存在しません。 |
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529 | 床が近ずく、 前足は意味を成さぬまま、 看過した傷 治り、 月は、 光り始めた。 この綺麗なカーテンが、 どうにも、消えてしまいそうで、 赤空にぼやけていったよ。 赫赫とする。 あゝ非情な鎮魂歌、 いささか、度が過ぎていたよ。 記憶にしか残らないのだ。 このチャンネルは存在しません。 床が近ずく、 |
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445 | 知る海裏の裏、 嗚呼水面つらら型、 浅瀬から刺されて、 解毒も出来ずに苦しみ死んでしまえ! 心地酔い止め あるのならば、 弖爾乎波を呼び醒ます。 全てあなたの所為なので、 湿って苦だけ増した。 水中電燈は、 未だ飢えた鬼の住処、 樹中住となる定めから、 逃れずそのまま朽ちてしまえ! 全てあなたの所為なので、 弖爾乎波を呼び醒ます。 心地酔い止め あるのならば、 それはあなたの所為です。 |
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397 | 時間も解らぬわたしの身体、 業故の報いなのですか。 苦しむ声はまるで頞哳吒の様、 濁る意識は既にもう、嗚呼。 驕れる者もいつかは亡びる、 血が滲む皸が裂けて。 手足も意味をなさず朽ちてゆく、 沙羅双樹の花の色を見た。 末路まで、 えらく愚かで、 それはあなたの所為です。 身体は入れ物に過ぎないのだから、 いずれ眠るのだろう。 わたしはナメクジを殺したのだから、 凍え死ぬのだろう? 時間も解らぬわたしの身体、 |
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1764 | ゲーム機の画面越しに、 蓋を開けず朽ち始め、 錆付き硝子の中で、 取り外せば崩れるような、 所縁なきたわむれの中、 文字盤を見ていた。 手抜きの仮面越しの、 名前のない井戸端の、 癒着した宿り木隣り、 確かに見ていた。 瞬間、赤空に、 雲間を縫う 光の筋たちの、 その天頂さながらの、 踊りを見た。 消えてなくなりました。 水を吐き出すように、 鈍い色にかき混ぜて、 錆付き硝子の中で、 昔から決まり切っていた、 所以故の間違いから、 逃げられはしない。 彼を逃さぬために、 虚しさを避けるために、 行方知れずになる前に、 行先を暴け。 天頂さながらの、 雲間を縫う 踊る贋たち、 あの瞬間、赤空に、 光を見た。 このチャンネルは存在しません。 天頂さながらの、 雲間を縫う 踊る贋たち、 あの瞬間、赤空に、 光を見た。 このチャンネルは存在しません。 そうしてまた夢の中、 あなたを見ていた。 |
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813 | 携帯が露わにする、 その奇麗な執着は、 崇拝ごときの感情に、 操られてる。 肖ってしまったなら、 夢を貪って生きてくのだ。 夕焼けの所為にして、 粼だけ、見つめていた。 妖怪は笑い出した、 またとない大声で、 A級不在の芸実と、 卑下し続けた。 夕焼けの所為にして、 君を貪って死んでくのだ。 肖ってしまったなら、 全て粼の所為です。 |
打電 | 50 | |
778 | 照度が上がって、 目の奥痛んで、 それから古びた、 言の葉流れて、 火焼の鳴き声が、 近づいてくるのです。 大きな音を立て、 再び来るのです。 また繰り返す。 逢魔が時、 逢魔が時です。 また繰り返す。 逢魔が時、 逢魔が時です。 |