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ゲーム機の画面越しに、 蓋を開けず朽ち始め、 錆付き硝子の中で、 取り外せば崩れるような、 所縁なきたわむれの中、 文字盤を見ていた。 手抜きの仮面越しの、 名前のない井戸端の、 癒着した宿り木隣り、 確かに見ていた。 瞬間、赤空に、 雲間を縫う 光の筋たちの、 その天頂さながらの、 踊りを見た。 消えてなくなりました。 水を吐き出すように、 鈍い色にかき混ぜて、 錆付き硝子の中で、 昔から決まり切っていた、 所以故の間違いから、 逃げられはしない。 彼を逃さぬために、 虚しさを避けるために、 行方知れずになる前に、 行先を暴け。 天頂さながらの、 雲間を縫う 踊る贋たち、 あの瞬間、赤空に、 光を見た。 このチャンネルは存在しません。 天頂さながらの、 雲間を縫う 踊る贋たち、 あの瞬間、赤空に、 光を見た。 このチャンネルは存在しません。 そうしてまた夢の中、 あなたを見ていた。