全て彼女の所為です。
倫理 | 9 | |
226 | 君の見ている景色が白く染まる前に 僕が聴いた音、そこで見せるから 夢を見ているの ひとりになりたくないだけで その宙の中 同じ海の上 意志のない表象が緩む Close to me また待つ 今もう横に見て 早く会いたいな 早く会いたいね 君の描いている色、いつか見えるのかな、なんて 夜に触れてみて、明日消えるから 夢を見ていたい ひとりにさせないから、きっと その雲の中 同じ地球の上 浮かんでは弾けて、凍る Forgive me また往く 今もうそばに見て となりにいてね おやすみまたね おやすみまたね おやすみ 倫葉 |
風景 | 4 | |
119 | 幽冥の街の奥 還る足音の 呼んでいる空の声 寒灯に集う 夕刻の鐘の音 静閑の日暮 街灯の晦冥に 風の騒ぐ聲 闇夜、今、仰ぎ見て 連れて戻る 独り往く落陽は逢いに逃げる 高台の山裾に 走る子の声 流れ行く雲の色 明朝の息吹 水音の響く丘 獣さえ眠る 暖かな囲炉裏端 いつか廻る街 雪夜、また凍え吹く 融けて変わる 微睡の夕日は消えて残る 闇夜、今、仰ぎ見て 連れて戻る 独り往く落陽は逢いに逃げる |
/ | ||
夜に飛んだ心が、 静かに消えて、 暫定の色が淡く、 透明になった。 草藪の陰から、 するりと流れ、 不安定な音をたてた、 それは無くなった。 嬉しそうだ、 手袋を取り、 歩いた夜道、 もう戻れない。 熱い風さえ、 最初から、 逆賭の内か、 否、不定。 惨苦は皆、 全て彼女の所為です。 荒んだ鉛格子、 背後の声が、 無性に聞きたくなって、 振り返り溶けた。 砕け散った顔に、 全てを委ね、 そのシンボリクムにだけ、 頭蓋を垂れた。 目を逸らした、 此れ見よがしに、 切れた火縄が、 もう遅過ぎた。 繰り返すインコ、 冷えたロム、 重石を課しても、 後手に往く、 ヨコに切る。 全て彼女の所為です。 また小さなその口で、 嘯いていたのか。 |
AVI_0001 | ||
インスト曲 |