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全てを償うのです。

全てを償うのです。 448 停止を案ず舟下り、 波を照らし跳ね上がった。 匙切れに産子を送る、 取り壊す半模様。 意味を演じた頌歌は絶え間なく、 逃げる 穂先の崩れ落つまで。 花の息を慈善に垂らす、 どこかで芽吹いた言葉。 枯れ木の上には凧の目が、 羽音の隣りで傘を差す。 届かない袖を掴んで、 欺いた神無月。 意味を演じた頌歌は絶え間なく、 迷う 位相の花啓くまで。 失ったのが暮雨だとしても、 全てを償うのです。
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全てを償うのです。 299 縄を聴いて意思を刻ざみ、 見始めを燃やし眩んだ。 惰性の手鏡には狭く、 音の名も周り出す。 戸を叩いて、 目も塞いだら、 手旗を振る摩天楼。 やがて雲間の指を測る、 可笑しさに脈打つ遊蕩。 責務を騙った左岸から、 昨日の街を覗く。 身体から根を失くして、 二度と過つ事もない。 全てを償うのです。 縄を聴いて意思を刻ざみ、
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全てを償うのです。 553 身を挺して失えば、 削ぎ落とした指先から、 伸びていた、 赫い意図の陰りを染み込ませて。 身を挺して失えば、 魂の火を見舞いにゆく、 騙るなら、 百物語が終わる時にしよう。 訪い人の肖像の奥、 靡かない星座に惹かれたら、 謀っては回り出す声の向かう方も、 ただ浅はかなまま。 途切れた歌の隙間、 死に晒す地平線。 凶夢の夕日を惜しむ嘶きもまた、 視座から滑るの? 肯いを待つ花筏、 次事を見る金属片。 白夜を音の双翅が渡ったままで、 蹲る亡者の様だ。 彼が細胞ならば、 来世で会おう。 全てを償うのです。

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2024-12-18(ver.1470)

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