うわべ
過ち | 61 | |
1123 | 既に過ぎた時と 何れ消え去るモノ 陽炎が今 私を掻き消す 記憶の隅から 顔を出した 猫が歩いていた 掛けられた言葉の意味を 考えたの 君を待ち続けて 日が暮れても動けないまま 偽りの上に愛を重ねた 既に過ぎた時と 何れ消え去るモノ 陽炎が今 私を掻き消す 夢に浮いた月に 行方を晦ました 帰ろうか今 途絶え消えた罪 |
ツチノコはどこかへかくれたよ | 1778 | |
合作 | 44412 | ツチノコはどこかへかくれたよ 誰にも見つからず ウミヘビの言葉でさがしても 何処かひそめたまま 寂れた帰り道 走り抜けたい気持ちが 蝕んだ 前が見えなく なるほどまで 怖いのです やがて知らない帰り道 陽と共に落ちる影が 土を這う いくつもの声 音のほうへ 引き寄せられて 森の中 トカゲ追いかけて いつの間に 歩いてきた道は何処へ 次第に体が 縮みだす そして 指が消えて ツチノコはどこかへかくれたよ 誰にも見つからず ウミヘビの言葉でさがしても 何処かひそめたまま ツチノコはすみかへ帰ったよ 誰にも愛されず シマヘビがどこかで泣いてたよ けれどつかれていた 草臥れ痘痕も靨 走り抜けてた記憶が 水酸化 耐え難きこと 成る事まで こそばゆいので きっときっと帰らない 陰惨とした太陽 それは 病なのかも しらぬ野槌 孵るのです 森の中 霧だけ残して 静寂が 独り歩きをしている そこに誰も 居ないと 笑っている 今も それはいつのまにかきえてたよ 儚い夢の噺ですが それはかためをなくしていたよ 視界が眩むんだ それはことばがわからなくて あるきまわってたよ 浮世に荒ぶ灯篭の藍 未だに曖昧で ツチノコはどこかへかくれたよ 誰にも見つからず ウミヘビの言葉でさがしても 何処かひそめたまま ツチノコはすみかへ帰ったよ 誰にも愛されず シマヘビがどこかで泣いてたよ けれどつかれていた ツチノコは幽世を見つけたよ 何処か潜めた儘 |
代わりたい | 2688 | |
72043 | いつかの帰り道の初めが、 違和感を帯びて、 見慣れない電柱の影、 ひたすらに黒かった。 未だになれないこの雨の中、 濡れては乾いて。 意味を見失った世界は、 光も見失った。 暗い暗い箱の中で、 外を見ることも無く、 憧れを知らないままの、 君がそこに居たのさ。 いつもの世界と違う街で、 ただ夢を見ていた。 今までを忘れ去るには、 まだまだかかりそうで。 青に染まった視界と、 赤い手の先が。 今ここにあるもの全て、 悪くないモノだった。 いつの間にか慣れたこの快晴、 揺れては揺れていた。 意味を見つけられた世界は、 少し寂しそうです。 暗い暗い箱の外が、 いつからか怖くなり、 憧れを悔やむほどには、 消えてしまいたいのさ。 いつもの世界と違う街で、 ただ僕を見ていた。 今までを忘れ去るには、 そろそろ良い気がして。 赤に染った視界と、 青い手の先が。 今ここにあるもの全て、 わすれたいモノでした。 |
訊いて | 255 | |
4103 | 宵闇に染まる光 閉められた非常口 夙に知る未来と 夢が重なり遭うのですから 消えてしまったの たいせつなもの 後悔を嘲るのは いつも君だった 見据えることだけ考えて まだ思い込んで 貴方の恐れが恋しくて 知らず知らずのうちに殺した 見えたのは幻かな? 沈んだ心もあり、 消えたコトバを 想いだしたくは無いですから。 声がひびく。 聞こえもせずに。 後悔を嘲るのは、 今もキミだった。 「みえないこと、 しれないことがあるの。」 アナタの笑顔が恋しくて、 知らず知らずのうちに転んだ。 知らず知らずのうちに 殺した |
とにきみ | 161 | |
2723 | 隠れて消える空と 見えない風が手をなぞる 灯隠れ 街は黒く 視界は二色に染まって 今 下を向いてみれば なにがみえる? あの日に見た雲の向こうのセカイ 明日を見た 今が知らずまでで 今見た人の影は海と揺れていた 未来を覚悟していれば幸せでしょう 景色を歪めた 無数の雫が見ていた 絡まる線が途切れ 自ら意味を捨て始め また 辿り着きはせずに 追い続けて この日に見た雲の上のセカイ 未来を見た 息も辞めたコトバ 今見た人の影を過去の物とした 未来を覚悟する覚悟すらないままで 泣いた人の影は宙に浮いていた 未来を覚悟していても幸せなのか? 見えなくても 見えそうでも 聴こえても 聴こえても 知らなくても 知りそうでも 離れても 離れても |
あやまり | 367 | |
8761 | 下に登って 上に落ちていく 右も左も わからないまま 廻り続けていた 昨日の雲が 見えたのかな? 見覚えがあるよ 夢なのか? 現実を見た 空は血に染まりきり カラフルな雨が降る いつを間違えたのか? いまを間違えたのでしょうか? 廻り続けていた はずの星が 動かなくなるのには 意味があるの? わからない わからない ただ 指の先が冷えゆく 急ぐ冬の訪れ 何を求めあうのか? 命灯す最後の言葉 耳をすませば聴こえてくる匂い その目に刻む いまを間違えたのか? あすを間違えたのでしょうか |