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交差した幾つかの目が 不透明なパズルを編む 色褪せている紙から 輪郭が消えて落ちる 交差した幾つかの手が 存在しない雲を見る 塗重ねられた上に 絵具を掬い繋げる 何重にも重ねる背中の 押し広げられた軋轢が 歪な亀の囀りに 噛み砕き誘う 不可解な遠慮に埋められて 行き場を失い彷徨う 融解して解け落ちて行く 形は見つからない儘で 不憫な理由を混ぜ合わせ 孰れは腐り行くのでしょう 目の前から縛り付けられ 殺されていた 全て事象の所為です 交差した幾つかの目が 時計の針を探していく 捨てられた果実の意は 何処にも見つけられずに 交差した幾つかの手が 狎れの果てを見つめている 羅列された言葉には 何も意味はないのです 表裏も見つからぬ儘 羨望の待ち人に縋る 形象を均す人の 面影に擦れる 何時だか待ち疲れた 環の中には証明しきれない式が 原理を見つけて色を逃がした 名も無き愚者が見た息を真似行く 不可解な遠慮に埋められて 行き場を失い彷徨う 融解して解け落ちて行く 形は見つからない儘で 不憫な理由を混ぜ合わせ 孰れは腐り行くのでしょう 因縁から惑わされ 立ち去っていたのか