: 46137
融けた祈りとペンデュラム、 水晶の夜に灼かれた荊を抱いて、 十六夜を待つ。 静寂の夜闇に抱かれる、 後ろの正面は誰だ。 何処までも続く水平線の彼方、 あなたはもう何処にも居ないから。 それでも其処に居るとしても、 もう何も言わなくていいから。 夢む月影、その裏で咲(わら)えばいいよ。 如何して、如何して、如何して、 何故憎んだんだ。 唯対象、自分と対称。 それでも、 愛していたのは何故? ザイデル収差で翳した未来は、 何処を如何しても消えてしまうの。 ラプラスの悪魔に呑み込まれ、 軈て私が私である意味も失くなるから。 そうして何事も無く、 世界は潮汐の子守唄に落とし込まれ、 愛し愛された記憶さえ忘れて。 俯きがちな暗夜の畔に、 病魔に溺れた一つの心、 行く宛てもなく彷徨い歩いて、 辿り着いた先の摩天楼。 吹雪く花瓣が纏わり付いて、 二律背反のオノマトペ。 アルウェーン波が耳を傾ければ、 軈て炎は體(からだ)を求めますが、 時既に遅し、髄の奥深く迄、 融かし尽くされた還るべき場所は何処へ、 徒空(そら)を摇蕩う放蕩者も これ以上悲しみを隠し通せず。 ザイデル収差で翳した未来は、 何処を如何しても消えてしまうの。 ラプラスの悪魔に呑み込まれ、 軈て私が私である意味も失くなるから。 そうして何事も無く、 世界は潮汐の子守唄に落とし込まれ、 愛し愛された記憶さえ忘れて。 ザイデル収差で翳した未来は、 何処を如何しても消えてしまうの。 ラプラスの悪魔に呑み込まれ、 軈て私が私である意味も失くなるから。 そうして何事も無く、 世界は潮汐の子守唄に落とし込まれ、 愛し愛された記憶さえ忘れて。