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宵に覚め気づけば背が錆びていた、 鼓動が手招くのは、境目も知れず。 音は元より瑕疵を失っていたのに、 緩やかな腐食がこちらを見る。 明け方に問う 「厭く"旅路"の意味は何?」と。 ただ"船"の道理に身を委ねていた。 泥んだ印は何処? その振動(こえ)を聞いた。 その感動(いみ)を聴いた。 あなたが嘆いた でも 視界は変わらなかった。 その事実(あじ)を訊いた。 その下で知った根は、 只の重りでもない、 仕方がなかった。 酔いが覚め気付けば枝が凍みだした、 路傍は寝ず姿を、隠し続けてた。 教えを乞う理を守り続けた、 言葉は類を見ず、語りだした。 静けさが今、 遠く遠くこちらを指す。 止め処を知らない⬛︎りと遊んだ。 またそこへ逃げるの? その振動(こえ)を聞いた。 その感動(いみ)を聴いた。 あなたが嘆いた でも 視界は変わらなかった。 その事実(あじ)を訊いた。 その下で知った根は、 只の重りでもない、 仕方がなかった。 拝啓、私が十二の季節を経る頃には 何をしているのでしょう? まだそこにいますか? 闘志が消えることも無く。 その振動(こえ)を聞いた。 その感動(いみ)を聴いた。 あなたが嘆いた でも 視界は変わらなかった。 その事実(あじ)を訊いた。 その下で知った根は、 只の重りでもない、 仕方がなかった。 いつも同じ部屋で、 いつも同じ音で、 いつも同じ音がまだ、 描かれ続けて居る。 あなたは得ますか? その街灯の傍で、 成し続けるだけ でも 仕方がなかった。