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誰も消えた星を知らなくて、 さいごに輝く夜空、 誰も星に気づかないのなら、 輝くのはどうして? 誰もあの日の名を知らなくて、 さいごに忘れられるの、 誰もあの名前を知らぬなら、 惜しまれるのはどうして? それは理想で塗りつぶされた両目の様。 「僕らはあの日の夜に抜け出してさ、 あの場所で笑いあっただろ、」 膝につけた絆創膏と涙を、 もう覚えていないの? だれも消えた星が見えなくて、 さいごに流した涙、 誰にも星が見えないのなら、 涙を流すのはなぜ? 誰もあの日の名を知らなくて、 さいごに忘れられるの、 誰もあの名前を知らぬなら、 惜しまれるのはどうして? それは記憶などとは言えない様なモノ。 「僕らはあの日の夜に抜け出してさ、 あの場所で語り合っただろ、」 一緒に見た星空と錆びた時計。 もう忘れてしまうの?