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古びた絵本を、 篝火の中に投げ入れた。 無色の毒が光から、 淡く、昏く、漏れていたので、 視界を遮られ、 霧中へと去りました。 歪んだ足枷を、 叩き、潰し、壊して歩む、 正常は失われ、 還らずとなりました。 さざめく驟雨に身を匿し、 折れた骨を抱え、 誰そ彼時の海に堕ちて、 溺れてしまいました。 砕けた標識を、 抉り、屠り、追いかけ回す。 数多の影に気付かずに、 いつまでも嬲り続けました。 あまりにも目の前が見えず、 動けなくなりました。 捕らえた逃げ水を、 掬い、浚い、飲み込みました、 あまりに苦すぎて、 吐き出してしまいました。 さざめく驟雨に身を焦がし、 折れた骨を掲げ、 彼は誰時の空に堕ちる、 全て夢の様でした。 心地よい風に吹かれても、 教育は途絶えずに、 酷く、燃える、青い炎は、 いつの日にか死に至る。 さざめく驟雨に身を捧げ、 折れた骨を称え、 四芒星の夢に落ちてく、 全て**の所為です。 漂わぬ 泡沫に触れた。