彼女を思い綴った、 オタマジャクシの恋文が、 甘い雨水に黒く濡れて、 沢山の手が伸びる。 彼の織り上げた言葉が、 アミノ酸のようなコクを増して、 細い四肢を長く伸ばして、 沢山の心掴む。 彼女を思い綴った、 色とりどりの稲光も、 甘い香りを漂わせても、 待人は現われず。 長い刻の間に晒され、 腐ったナメクジを嘲る、 六つの点を渡り歩き、 宝物庫の夢を見る。 自暴自棄の狂った心も、 悍みの教育を経て。 次第にまろやかに静まり、 蝸牛でこだましました。 彼女を想い綴った、 三位一体の動く点も、 次第に金色に染まりゆき、 一面を溶かしました。 まばゆく狡い光に、 陶酔された愚か者が、 目覚ましの音を聴いた途端、 掌を返すのでしょう。 偶像崇拝のシナジーが、 位置エネルギーを高める。 彼の心を座に収めた、 全てみんなの所為です。 小偶像の心拍数が、 思わぬ支えの元となり、 根も余すことなく腐敗した、 全てあなたの所為です。