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誰もが知る物語があり、 誰もそこから先は知らずに、 誰が何をもみ消してたのか、 見ていたあなただけが知る。 あなたがなぞる物語達が、 あなたから先を知らせてる、 あなたが何をもみ消していたのか、 なにに怯えているの? それは砂ばかり広がる三和土の様だった。 石化した瞳が涙を流して、 固まった羽を動かし、 遠い祈りの歌を囁く。 見ず知らずの身体で這う様に叫び、 割れかけの爪で封の開かぬ扉を引掻いている。 いつか知らせる物語があり、 いつかそこから先を想う、 いつか何かをもみ消すのならば、 わたしだけに教えて。 あなたがなぞる物語達が、 あなたから先を知らせてる、 あなたが何をもみ消していたのか、 なにに怯えているの? それは無数に穴の空いた教室の様だった。 石化した瞳が涙を流して、 固まった羽を動かし、 遠い祈りの歌を囁く。 見ず知らずの身体で這う様に叫び、 消えかけの波も二度と消えぬ歴史を描いてる。