先立つ日の若人や、 不知火の飛ぶ後の空。 緊迫を揺れていた。 只、目を凝らしても、 行く末は見えぬ様だった。 たった一度の恋だった、 願うは、 あなたを忘れる事か。 嗚呼、 世界は揺れているかすら分からない程に、 口だけを謳うのです。 「愛してる。」 なんて言葉は、 嘘だと分かってる。 その手を今下ろすまで、 わたしは嘘に呑まれて いいさ。 交わし合った口づけは、 知らない、誰のモノだった。 裏側へ落ちてゆく、 まだ足りないからさ、 忘れてしまえば楽ですか? 喘ぐ声を殺す儘 甘えた声で僕に願うから。 ねぇ? 内側で果ててゆく。 まだ分からないのかな、 玉響に乗せた言葉。 妬むのは、 過去の過ちと絶えたその命。 思い出すわ。 白く吐き出した息に託すモノだった。 君と交わる日々に さよなら 赤く燃えた月に願う金拍。 伽藍堂じゃ意味もなく、 わたしを満たした夢よ。 この世界は、 わたしだけ蔑む。 初めてのキス 忘れようか、 思い出は魂に揺れ動いた。 その先々へ、 向かうならわたしを沈めてくれと、 語らえども、 話すのです。 「空想の夢ならば、 いいさ。」