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電源の点かない街灯の下で、 何かに追われていた? 先の見えない回廊で、 正解の無い道路を擦る。 誰かの記憶を巡っていた、 応えは届く筈なく。 歓びを知らない秤とは? 使者(あなた)は理解するのか? 望まぬ戯言が戻り征く、 正せど、正せど変わらないまま。 堕落を呼ぶ完全五度は、 赫々と駆け巡る列を成し、 電源の点かない街灯で、 頭が蹲るのです。 未だ解けぬ蟠りは、 電子の池の片隅に或り。 己の記憶に残らずに、 いつの日か忘れるのです。 憐れみを謳う模造品は? 支配者(わたし)に問い詰めるのか? 酒杯を啜る者へ啓す、 「帯に短し襷に長し」と。 過つは完全一度と、 愚者足らしめる所以と成りて。 彼は誰を彷徨う情景は、 全て夢の様でした。 数多の罪を重ねども、 止め処なく降る雨に打たれて。 何時しか交わした約束を、 未だに忘れられず。 堕落を呼ぶ完全五度は、 赫々と駆け巡る列を成し、 電源の点かない街灯で、 何かに追われてました。 彼は誰を彷徨う情景は、 全て夢の様でした。