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縫い付けられた両の目で、 モノを見ることはできず、 見えたはずの美しさは、 創っても壊れていく。 縫い付けられた両の目は、 見ていられないほど醜くて、 諸悪の根源が、 無慈悲に断ち切りました。 心ない一枚の、 かれらが破りだす絵画を、 思慮深いわたしが、 見るのでした。 不快な音を聴かせて、 愉快な気分に浸る。 積み重なった心地悪さは、 やがて無に帰してしまうのです。 したい事をしては、 されたくない事をして、 気がつけばもう、 なす術も無く、 すぐ消えるでしょう。 破壊を創造する。 私にはない両の目で、 幻氷を見つめてみる。 気がつけば私は、 喜びを失っていました。 私にはない両の目で、 バリアの向こうをそっと見る。 意味のあることなど、 この世に存在しないのです。 表にも裏にもいる、 暴虐な狩猟民族が、 モノを踏みつけて、 いくのでした。 その突然の出来事に、 何もすることができず、 縫い目の端をただ狙うように、 釘を打ち込もうとしたのですが、 不快な音を聴かせて、 愉快な気分に浸る。 積み重なった心地悪さは、 やがて無に帰してしまうのです。 したい事をしては、 されたくない事をして、 たくさんの丸い目が、 切り裂かれていくのか。