: 520
: 16
絡まって勇気が出せなくて、 臆病に機会を待っているのならば、 蛙跳び、散り散り詩美を覆って、 鈴の音が響いて理想歌った。 絵空事を忘れて、 怪し過ぎて、 四つなる力を記憶せず、 その扉を閉めては、 冷たい嘘を吐くのです。 空気が振動し、 崩れそうになるコード。 ガチャリと折れる脚、 飛ばぬ鳥の幻の中は、 手を掴む意志もありません。 熱のある電子の定めに堕ちて、 浸された後悔に生ずネオフォビア、 木枯らしとした道路が廃れ朽ち、 常闇の因果に孤影が光る。 幽寂と此岸花、 沈む陽炎、 三原色を欠く衝羽根、 安泰と絶望が、 かえられずやまないのです。 視界が閉じてゆき、 思考を手離したなら、 ガチャリと暮れる黒、 三寸五分の街灯の方、 踏み入れる足を厭うのです。 絵空事を忘れて、 怪し過ぎて、 四つなる力を記憶せず、 その扉を開けずに、 冷たい嘘を吐くのです。 空気が振動し、 崩れそうになるコード。 ガチャリと折れる胴、 飛ばぬ鳥の幻の中は、 視界が閉じてゆき、 思考を手離したなら、 ガチャリと暮れる黒、 三寸五分の街灯の方、 聞こえず会えず辿り着けず。