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目を塞いでしまえば、 四肢を取られた言葉が 聞こえてきて、 鏡が見えないのに、 両腕を縫いました。 聞く耳を塞げば、 得られるモノも乏しいので、 四方からの針は除け切れず、 遣り口を探していました。 暗い画面が是程迄に、 怖いのは何故でしょう? 文字を塗り潰された者が、 遠く迄叫んだよ。 微細構造定数など、 一つ目じゃ覗けないでしょう? 文字を塗り潰された者が、 遅く迄泣いていた。 暗い画面が是程迄に、 怖いのは何故でしょう? 目を塞いでしまえば、 甘い液体を首まで 浸すだけ、 忽ち言霊に 殺されてしまいました。 聞く耳を塞げば、 都合よく廃棄されまして、 四方からの針を喰い荒らし、 頭を毀していきました。 暗い画面が是程迄に、 粗いのは何故でしょう? 文字を塗り潰した貴方が、 遠く迄叫んだよ。 微細構造定数など、 貴方には分からないでしょう? 文字を塗り潰した貴方が、 遅く迄喚いていた。 暗い画面が是程迄に、 増えては消えてを繰り返すのも、 文字を塗り潰した貴方が、 何もかも悪いのです。 美しい音の空間すらも、 貴方には道具に見えるの? 文字を塗り潰された者達が、 訴えていた。 それも今じゃ御伽噺で、 どれだけ叫んでも、 私達の言葉は、 塗り潰されてしまったよ。