空の上を漂っている、 あなたに気づいて欲しくて、 雲の上を見つめている、 赤く染まる夕暮れの中。 自己の欲求の為にヒトを貶していた? かつて存在していたモノを、 誰かに知ってもらいたくて、 わたしが今ここにいない事、 誰にも知られたくなくて。 影の中で漂っている、 あなたに気づいて欲しくて、 青空を見つめている、 靡く草木の隅っこで。 夏の終わりに透明な匂いが、 風とともに流れていく。 暮方の空を瞳に重ねても むなしいだけだろうか。 稚拙な理由に苦しんでいた。 かつて存在していたモノを、 誰かに知ってもらいたくて、 わたしが今ここにいない事、 あなたはもう知っていたのか。