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蟠りはまだ解けずに、 霞の中に放り込まれて、 付き纏うような気がしたので、 手首を裏返した。 忌まわしき明晰夢の中で、 瑠璃色の景色に惑わされ、 はなせ、はなせ、と泣き叫べば、 ずれ落ちる投影図。 失くなった、 罵られた、 似ている若人の目。 どれも直線運動の、 様な型であり、 変形していく度に、 何を求めているの? それは平衡感覚が、 溶けていく様であり、 音色を奏でる度に、 何かを求めていた。 赤子の手をひねる様に、 菜の花を摘み取って行く。 尊び現しかけていた、 話を遮って。 裏返しの愛情たちと、 螺旋状に伸びる花の先、 銀河に思い出を重ねた、 埒を明かさないまま。 失くなった、 言われぬとも、 淘汰する鐘の音に。 どれも直線運動の、 様な型であり、 変形していく度に、 何を求めているの? それは平衡感覚が、 溶けていく様であり、 音色を奏でる度に、 何かを求めていた。 経過した罅が、 鉈で言の葉を撥ねた。 全て風化の所為です。 どれも直線運動の、 様な型であり、 変形していく度に、 何を求めているの? それは平衡感覚が、 溶けていく様であり、 音色を奏でる度に、 何かを求めていた。 嫌な視線と、 華麗な情景から、 目を逸らしていたのか。