両腕を塞がれた体で、 雨や雨と泣き崩れている、 両腕を塞がれた体は、 何を求めるのでしょう。 両腕を塞がれた体で、 前も後ろも分からず侭、 両腕を塞がれた体は、 何処へと向かうのでしょう。 影像の示唆は、 承認欲求の表れで、 迎合の匂いを 嗅ぎ付けられていたのでした。 遣らずの雨に暗れ惑い、 顰に綾なす、 呪りを卑しむ腥さには、 痛覚が麻痺する恐れ有り。 蛙の褪め色の艶が、 懶いを囃す、 宵の明星時に流されて、 濁世に沈む。 全てみんなの所為です。 両脚を塞がれた体で、 欲望の痕跡に近づいた。 両脚を塞がれた体は、 何も感じないのでしょう。 両脚を塞がれた体で、 願望を辿ることなど無く、 両脚を塞がれた体は、 何処にも行けないのでしょう。 此の世には無自覚の、 似て非なるモノが在るのです。 それも分からずに、 喚き散らしているのでした。 蔑ろにした記憶は消え、 夢から覚める時に何を見た? にわかには信じ難いのですが、 善人を装い 悪を嫌っていた。 遣らずの雨に暗れ惑い、 顰に綾なす、 呪りを卑しむ腥さには、 痛覚が麻痺する恐れ有り。 蛙の褪め色の艶が、 懶いを囃す、 震えた音の波に、 操られていたのか。