静かな部屋の中、 誰もいないはずなのに、 人の声が聞こえた気がした、 暗闇の中 思い馳せる。 空っぽの器が落ちて、 罅が入ってしまった。 分かりますか? 届いていますか? 何も語らずに、 逃げ込んで行く、 始まりと終わりは、 いつも表裏一体で、 トンネルの先。 たわむれに書いた歌を知り、 ひとりを淋しがれば、 心地よい音 傘の中で、 触るとこわれました。 水たまりにうつる赤、 怖くて震え止まらず、 人の声が聞こえた気がした、 誰もいないと分かっている。 矛先を向けられたのか、 凍えて死んでしまった。 見えていますか? 届いていますか? 何も変わらずに、 逃げ込んで行く、 幽冥界へと続く線路の先の方、 連れ去られて行く。 心地よい音 傘の中で、 ひとりを淋しがれば、 たわむれに書いた歌を知る、 全て記憶の所為です。 夜が明けて、 空が青く光っていた。 仲睦まじく話していた、 日々。 心地よい音 傘の中で、 ひとりを淋しがれば、 たわむれに書いた歌を知る、 全て思い出の所為です。 あなたの為に吐いた言葉が、 時に足を引っ張るのか。